3人目の子どもの誕生を機に、113㎡の広々とした中古マンションを購入してリノベーションしたお宅をご紹介します。建物の構造の関係で間取りは大きく変えられませんでしたが、3LDKだった間取りを2LDKに変更し、リビングの一角には通り抜けられるクローゼットもつくりました。夫が少しずつ集めているアートや家具などが映える、開放的な住まいをさっそく見せていただきましょう。
すべての画像を見る(全13枚)通り抜けできるクローゼットをリビングの一角に
●この家のプロフィール
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・Tさんの家 東京都
・家族構成:夫40代 妻30代 長男6歳 長女3歳 次女1歳(取材時)
・築年数:45年(1977年築) 専有面積:113㎡
・工事費:2500万円(税・設計料込み)
・設計:アオイデザイン
リビングダイニングと隣接する洋室の間仕切り壁が撤去可能だったことから、新たにアール状の壁を立ててクローゼットを新設。衣類のほかに本やレコードなどをたっぷりと収納できるようにしました。
右手のスペースはデスクを置いてワークスペースとして活用中。壁に飾った鮮やかなアートは、ニューヨーク在住の注目のアーティスト・松山智一さんの原画です。
床は無垢のナラ材フローリング、壁はクラックに強い室内用のジョリパットを採用したLD。窓の多さを存分に生かした開放的な空間が実現しました。
「朝起きたときは明るくて気持ちがいいですし、夜は夜景を楽しめる。周辺には緑も多く、自然環境と都心らしさを同時に楽しむことができます」(夫)。
ダイニングでひときわ存在感を放つ繊細なデザインの照明は、ガラス作家・イイノナホさんの作品。「光が美しく拡散していく様子が気に入っています」(夫)。
以前から愛用しているというスワンチェアは、アルネ・ヤコブセンがデザインしたラウンジチェア。壁に飾っている絵はロッカクアヤコさんの作品です。
レンガタイルが開放的な空間のアクセントに
LDの入り口に飾られたダネーゼのポスターが、レンガタイルの壁とマッチしています。左手の壁はアール状にしてつながりをもたせ、またLDからの光が廊下まで届くようにしました。
廊下やLDの壁に採用したレンガタイルは、ヴィンテージ感のあるマンションの外観に近いイメージで仕上げたもの。建物と室内のイメージをリンクさせるユニークなアイデアです。
LD側から廊下を見たところ。突き当りを左に進むと玄関があります。ここの壁にもレンガタイルを採用して、お気に入りのアートが美しく見えるように演出。
寝室の出入り口は、温かみのあるナニックのルーバー戸に。窓からの光がルーバー越しに廊下に届き、閉鎖的だった廊下に明るさをもたらします。