44歳、「ADD」とつき合いながら働き続けるコツ

ちはるさんが長年仕事をする中で実感した、「ADD」とつき合いながら無理をせずに働くための6つのコツをご紹介します。

●コツ1:苦手なことと得意なことを把握する

ちはるさんはIT企業で派遣社員として約15年。その後、フリーランスのライターとして8年働いています。
最初の7年は不注意や不器用さ、メンタルの弱さなどの影響で職場を転々としていましたが、30歳前後にウェブの編集やライティングの仕事につき、8年は同じ会社で働いていました。

「社会人生活を送るうちに、自分が“できない”業務の把握できてきたので、あらかじめ避けることができました。膨大な求人情報の中から、まず消去法で“絶対できない”業務を除外し、残った中から得意分野に近い職種を割り出すと効率的です」

 

面接
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じつは、8年続いた職場は、派遣会社から紹介を受けて2回落ちているそうです。
「とはいえ、直感で“合う”気がしたので、別の部署の求人で再度受験して、3回目まで食い下がりようやく採用されました。その際に、当初は正社員になれる紹介予定派遣や契約社員希望でしたが、派遣社員の求人にきり替えました。結果、その職場で8年働き、今でもフリーランスで仕事をもらっているので、“居心地の良い場所”を確保するためには、条件を見直すこともアリだなと実感しました」

ちはるさんは得意なこと、苦手なことを紙に書き出した上で、転職先を紹介してくれる担当者に率直に伝えると、スムーズに事が運んだそうです。
「最近では、発達障害者の就労支援などもあるので、利用してみるのも手だと思います」

 

●コツ2:“どんなことでもメモすること”

ちはるさんの場合、まず大きな問題として、“短期記憶が弱い”という特徴があるとのこと。
「人が言っていることを、言っているそばから忘れていく。ひどいときには、『あ、忘れる忘れる』と意識しているうちに、脳内で溶けていくことすらあります」

そのためちはるさんが取った対策としては、“慣れるまでどんなに汚い字でもいいので、メモすること”。

「自分の記憶力をゼロと思って、レクチャーされたことは重要なこともどうでもいいことも、箇条書きでメモします。レクチャーのあと、一息ついたら、自分の書いたメモをもう一度ワードに打ち直します。既存のマニュアルがある場合には、無駄な二度手間に思われますが、自分で打ち直して「長期記憶」にねじ込むことが大事でした」

できた「マニュアルのようなもの」をその都度更新したり、プリントアウトすることで、「繰り返し脳に働きかける」ことがポイントです。

●コツ3:「できる人」に外注する代わりに対価も払う

上司と

どれだけ対策をしても欠けていることすべては埋まらないので、やはり「人に頼る」ことも大切です。

「私の場合は、派遣社員時代は、ウェブサイトの更新や素材づくり、ライティングなどの業務に携わっていたので、“ディレクター”と呼ばれる進捗管理をする担当者がいました。そういった役割の方にあらかじめ、“うっかりしやすい”“抜けている”ことを使えて、社内メッセンジャーで締め切りなどのアラートを送ってもらいました」

日によっては、17時に業務終了で、お昼すぎまで気分がのらずだらだらしていて、15時頃に「終わりそう?」とアラートを受けて、過集中モードで仕事をこなすことも。

「もちろん、頼ってばかりではいけないので、お菓子を配ったり、得意分野の仕事を請け負ったり、なにかトラブルがあったときに土日対応も快くするなど、お礼をすることも心がけました」