リビングとダイニングの分節感を重視する間取り
すべての画像を見る(全15枚)次はリビングとダイニングの分節感を重視した事例です。
このお宅では、リビングとダイニングを斜め配置の間取りにしています。双方をほどよく分節することで、互いに見える位置にはありつつも、それぞれが異なる雰囲気の空間となっています。
たとえば、家族のだれかがリビングでテレビを観ている一方、別のだれかはダイニングで作業に取り組んでいる…。そんなときでも、リビングとダイニングが分節されていると、お互いじゃまされることなく、かつ、家族同士がほどよい距離感で過ごせます。
ダイニングは、3方をこぢんまりと囲われた空間。庭の木々も間近に感じられて、目を楽しませてくれます。このような、おこもり感のある、落ち着いた雰囲気のあるダイニングができるのも、分節感を重視した間取りの特徴です。
もうひとつ、別のお宅をご紹介しましょう。このお宅では、リビングとダイニングが分けられて別室になっています。
吹き抜けから光の降り注ぐリビングは、薪ストーブの炎と、スピーカーから流れる音楽をじっくりと楽しめる空間。ソファにゆったりと身を委ねながら、庭の緑も眺められます。
一方、ダイニングは板壁に囲われ、中央に丸テーブルのあるコンパクトな空間。ちょっと姿勢を正して、家族や人との交流を楽しむ…。そんな、リビングとは対照的な時間の過ごし方にもピッタリな空間です。
このような使い分けができるのも、リビングとダイニングを別室しているからこそ。たとえば、ダイニングでディナーを味わったあとに、リビングに移動してカジュアルな会話で打ち解けることがあるように。過ごす場所が変われば、コミュニケーションの「場の空気」も変わるものです。特徴の異なる2つの部屋を、生活のシーンで使い分けるというのも、気分が切り替わって、楽しいのではないでしょうか。
どちらを選ぶかは、家族の好みやライフスタイル次第
リビングとダイニングの間取りについて、タイプごとに特徴を見てきました。
リビングとダイニングの一体感を重視する間取りでは、以下のような特徴が生かせます。
・空間が広々として感じられる
・庭に面して幅広窓を設ければ光がより一層広がりやすく、内外の一体感・開放感も強調される
・1台のテレビをリビング・ダイニング双方から見やすい
一方、リビングとダイニングの分節感を重視する間取りでは、以下のような特徴が。
・リビングとダイニングの雰囲気を切り替えることができる
・こぢんまりと囲われた空間の落ち着き感を強調できる
・家族が距離感をもって過ごしやすい
自分が住むとしたらどちらが好みか? うちの家族にはどちらが合うか? そんな視点でリビングとダイニングの間取りを考えてみるのも、楽しそうですね。