●「今、寝室は別だから」その言葉に息子夫婦がドン引き

もともと夫婦の寝室として使っていた部屋を夫と犬に占領され、私はひとり、別室で寝るようになってから半年が過ぎたころです。

なにげない会話のなかで夫が、ついぽろりと「今、寝室が別々だからさぁ~」と息子夫婦に言ってしまいました。すると、息子夫婦はドン引き。「夫婦一緒の部屋で寝ていない=仲が悪い」というふたりの衝撃のリアクションを見て、夫はハッとなにか感じたようでした。ほどなくして夫の方から「寝室を元に戻そう」と言われ、私も「一緒に寝る方がいいよね」と伝えるとホッとした顔をしていました。犬はリビングのハウスの中へ。
もしかしたら、お互い、どこかで意地を張り合っていたのかもしれません。

●セックスレスのなかで夫婦関係に変化

ワンコ
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犬を飼い始めた最初に1年は本当に大変でしたが、徐々に私も犬に対して愛着がわくようになっていきました。寝室が一緒になってから、ふと夫が「最近(夫婦生活が)なかったなぁ」と言うようになりました。「あなたがワンコに夢中だからよ」というと、夫が「それはお前の方だろ」と笑って返されるほどに。夫婦の間には穏やかな時間が戻ってきました。

一度、私が手を骨折し入院してしまったことがあったのですが、その間は、犬のお世話に加えて、私がこなしていた家事も、夫が自分で近所のスーパーに湯せん料理を注文したりしながら工夫して上手こなしてくれて、いざというときはとても頼れる人だなぁと実感させられました。

●セックスも復活。すべては時間とともに解決した…

時が経ち、夫の職場でのパワハラ被害が収まると、しだいに更年期も快方に向かっていきました。心の問題も、夫の場合は、カウンセラーの人に話を聞いてもらうことで徐々に改善。通院や服薬なども症状が重くなる前に対処できたのはよかったです。

気がつけば、犬への異常なほどの強い愛も落ち着いていきました。セックスをしなくなったばかりのときは、これでいいのかとだいぶ悩みましたが、今では回数こそそれほど多くはないものの自然に復活。

夫には「たまには、こういうのあったほうがいいよね」と伝えたのですが、本音をいえば、セックスはなければないでけっこうラクだったし、定期的にするのも少し面倒くさいなと思ってしまうようになったんです。50代だし、セックスレスで悩むなんて、いい歳なのに恥ずかしいと思うことは今でもあり、なかなか家族や友人にも相談できていません。

今後、私たちの夫婦生活に、セックスはまだあった方がいいのか、まだ自分の中には答えが出ていません。なにが正しいのか正解がある話ではないけれど、今回のような記事を見ながら、私たちなりの夫婦の在り方を模索していけたらいいなと思っています。

 

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