2.間取り編:機能を複数もたせた空間にして省スペース化

コンパクトマンションのリノベ。間取りで効果的なのは、暮らしの機能や役割をひとつの空間で完結させること。たとえば「バス+トイレ+洗面」「玄関土間+個室+廊下」という具合に…。また扉のない間取りにすれば開放感が得られて省スペースにも。縦の空間をうまく活用するのもおすすめ。上手な間取りを考えましょう。

 

●面積が限られているなら縦方向に広げてみる

縦空間の活用
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既存の個室を取り込み「LDKと寝室」のシンプルな間取りに仕上げたS邸。寝室というプライベートなスペースと開放感の両立を狙うための解答が、この小上がり。これなら広々したひと続きの空間をかなえつつ、寝室とLDKをゆるやかにゾーニングすることが可能。また「縦空間の活用」「小上がり」の採用により収納スペースが増やせるというメリットも。

■DATA
S邸 東京都 家族構成:本人 築年数:45年 専有面積:50.66㎡ プロデュース・設計:EcoDeco

 

●古きよき日本の家の知恵?ワンルームの間取りで快適な暮らし

壁一面に収納を設置

5人家族のお宅の事例。個室をつくらず開放感あふれる畳敷きの大空間としました。「寝る」「遊ぶ」「学ぶ」「くつろぐ」のすべてをここでこなします。壁一面には収納を設置。テレビなどを収めた共用の棚以外は5等分され、1人につき1ロッカーを割り当て私物を管理するシステムに。また上部にロフト(フリースペース)を設けて勉強に活用するなど、アイデア満載。

■DATA
S邸 東京都 家族構成:夫婦・子ども3人 築年数:29年 専有面積:53.07㎡ 設計:デザインライフ設計室

 

●基本は「ひとつの空間に複数の機能を集約する」ことにあり!

既存よりサニタリー全体の面積を拡大

既存よりサニタリー全体の面積を拡大。トイレと洗面を同一空間に置き、バスルームをガラス張りにして広々感を演出。内装もホテルライクな雰囲気にしました。

■DATA
K邸 東京都 家族構成:本人 築年数:36年 専有面積:44.52㎡ 設計・施工:アズ建設 

 

LDKと寝室をつなぐ通路にデスクカウンター

LDKと寝室をつなぐ通路にデスクカウンターをつくってワークスペースに。扉で仕切らず開放して使っているので、視線の抜けもいい事例。リラックスしつつ仕事がはかどります。

■DATA
O邸 東京都 家族構成:夫婦 築年数:41年 専有面積:46.86㎡ 設計:SmallDesignStudio

 

玄関土間~個室(書斎)~廊下を一体化

「玄関土間~個室(書斎)~廊下」を一体化。全体を玄関ホールのようにしています。玄関を開けると西側の開口まで視線が抜けるため、開放感は抜群です。

■DATA
S邸 東京都 家族構成:夫婦 築年数:17年 専有面積:60.51㎡ 設計・施工:古谷野工務店

 

LDK 入り口脇に独立した洗面スペースを配置

LDK入り口脇に独立した洗面スペースを配置。脱衣室が広くなりました。オープンな洗面はゲストも使いやすいく好評。湿気がこもりにくいのも好ポイントです。

■DATA
М邸 神奈川県 家族構成:夫婦 築年数:27年 専有面積:50.87㎡ 設計・施工:インテリックス空間設計