家づくりの楽しさのひとつに、欲しかった空間を実現できることがあります。こだわりのキッチン、リビングの吹き抜け、アウトドアリビング…。それもいいですが、建てるならもっとわがままに、欲しい場所をつくるのもあり。今回は、木工やプラモデルづくり、自転車のチューンアップなど、工作室みたいなワクワクするスペースを紹介します。これで、おうち時間が充実すること間違いなしです。
すべての画像を見る(全16枚)Case1.リビングと内窓でつながる!DIYに打ち込めるワークルーム
30代の夫婦と小学校に通うふたりの男の子が暮らす家です。「家族が集まり、毎日を楽しめる暮らしがしたい」という希望をカタチにしました。
玄関を入ると、LDKの大きな一室空間が広がります。リビングの吹き抜けには、2階のフリースペースとつながる小窓を設置。上下階で会話ができるようになっています。
家族が集まり、それぞれが好きなことをする。そんなテーマでつくられたLDKは、ワンルームの中にさまざまな居場所が。
そのLDKに隣接して、夫が長年の夢だったDIYを楽しむワークルームを配置。内窓でつながっているので、リビングで過ごす家族とほどよい距離感を生まれまています。
キッチンからLD越しに見たワークルーム。作業に集中しやすい空間ですが、孤独な作業ではありません。内窓の向こうには、LDKで過ごす家族の姿が見えるからです。
このワークルームは、玄関(写真左手)から納戸を介して、つながっています
こちらが家具などのDIYを楽しむためのつくった、ワークルームの内部。工具がきれいに収納されています。
休日には数時間もここで過ごすそうです。
設計:玉木直人(GA設計事務所) 撮影:中村風詩人
Case2.中古住宅を購入し、車庫を木工作業をする大人の工作室にリノベ
かつて水害があった地域のため、既存は道路面からかさ上げされた地上2階の建物と地下車庫という住宅。建主は、この中古住宅を購入し、地下車庫を念願だった木工作業をするアトリエにしました。
こちらが外観。アトリエ上部の2層の建物のずれたボリュームと、2階のバルコニーはそのまま生かしました。
1階のLDKと地下のアトリエは吹き抜けを介してつながっています。インテリアは、コンクリートやモルタルのグレー、木部のブラウン、アイアンのブラックと3色に絞り、シンプルにまとめました。
地下のアトリエから1階LDKへ続く階段を新設し、踏み板にはサイザル麻を使用。大きな作業台は建主が製作しました。まざに大人の工作室といった空間です。
設計:須藤剛(Tsudou Design Studio/須藤剛建築設計事務所) 撮影:中村風詩人