冬、頭を悩ませるのが、ついついふくらみがちな暖房費。快適に冬を乗り切るためには仕方ない…とあきらめてしまうのは早すぎます!
固定費のなかでもボリュームが大きい「水道・光熱費」「通信費」「保険料」「住居費」。「この4大固定費を見直せば、家計の負担は大幅に減らせます」と話すのは、家計再生コンサルタント・横山光昭さん。
本格的な寒さ到来の前に、水道・光熱費の見直しのコツと上手な削り方を教えてもらいました。
電気や水はタダじゃない。まずは意識を変えることからトライ!
「水道・光熱費が高い人の家に行くと、見ていないのにテレビがつけっぱなし、暖房が効きすぎて部屋が暑いなど、どこかゆるい部分が目につきます。まずは『電気や水はタダじゃない』という意識を持つだけで、行動が変わりますよ」と、横山さん。
家族と一緒に、「リビングOK」「キッチンOK」とゲーム感覚で点検するのを習慣化してみて。
●みんなの水道・光熱費事情を参考に、まずは現状をチェック
・水道・光熱費平均額 2万2008円
・電気代平均額 1万634円
・ガス代平均額 4762円
・水道代平均額 5795円
上の数字は、全国の勤労者世帯のうち4人世帯の平均月額(総務省統計局「家計調査」2017年)。あなたの家と比べてどうでしょう?
「最近は、電気やガスの自由化でおトクなプランが続々と出ています。まずはシミュレーションして、安くなるならすぐ乗り換えを。会社によっては消費電力の“見える化”など、節電しやすいサービスもあります」
●節水シャワーヘッドに変えると、水道代だけでなくガス代も減る!
すべての画像を見る(全3枚)節水シャワーヘッドは、シャワーの穴を小さくするなどして水量を抑える優れもの。
「水量が減れば沸かすガス代も減るので、水・ガスともにムダをカットできて一石二鳥です」
たとえば、40℃のお湯が毎分12リットルから10リットルになったと仮定し、10分間シャワーを浴びた場合で、水道代を163円/平米として計算すると、ガス代は年間約3546円、水道代は年間約1190円おトクに!
(電力・ガス比較サイト「エネチェンジ」調べ)
●“つけっぱなし”の習慣は絶対NG!
チリツモで大きなムダを生むのが、“つけっぱなし”の習慣。
「人がいない部屋の電気は消す、歯みがき中は水を止めるなど、できることから始めましょう。意外な効果に驚くはず」
たとえば、54Wの白熱灯1灯の点灯時間を1日1時間短縮した場合、年間で電気19.71kWhの電気を削減でき、年間530円おトクに!
(資源エネルギー庁「仮定の省エネ徹底ガイド春夏秋冬」)
●電気代の高い家電を知り、重点的に節約する
電気代の高い家電から節電すれば、効率よく出費カットに。
「エアコンの設定温度を1°C下げる、乾燥機は衣類をまとめて回す回数を減らすなど、ちょっとした気配りが効を奏します」
おもな家電の年間電気代はこちら。
・エアコン 2万2032円
・冷蔵庫 9531円
・温水洗浄便座 6426円
・テレビ 2214円
※すべて2016年度仕様の家電で、エアコンは冷房能力2.8kW、冷蔵庫は350~400L、温水洗浄便座は貯湯式、テレビは40V型の場合(年間消費電力は資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ」を参照)
●待機電力を意識する
家電の多くは使っていないときでも、待機電力がかかります。
「もっともかかるのはテレビなどの映像・音響製品、次がガス給湯器。使わないときは主電源をきる習慣をつけましょう」
たとえば、7.97Wの給湯器を24時間オンにした場合、年間1885円かかることに。
(電力・ガス比較サイト「エネチェンジ」調べ)
●よく使う電球はLEDに
白熱灯をLEDに替えるだけで、消費電力は約8分の1に。
「きれた電球から、LEDにつけ替えを。費用はかかっても、白熱球の寿命3~6か月に対してLEDは約11年で結果的におトクに」
60Wの白熱灯から7.3WのLED電球に交換し、一日8時間使用した場合の消費電力(料金)を比べてみると、LEDは47円/月、白熱灯は389円/月。
よって4個替えると月1368円おトクに!
(電力・ガス比較サイト「エネチェンジ」調べ)
さあ、できることから早速チャレンジ! 今年の冬は水道・光熱費のスリム化を目指しましょう。