女性ならだれもが経験する「更年期」。早い人では、30代後半から冷えや不眠、ほてりやイライラなど、体や心に不調を感じることも。

そこでESSEでは、35歳~60代の読者200人にアンケートを実施。約半数の人が更年期の知識をもっていないという結果に、「やみくもに恐れないためにも、更年期にどんな症状があるのかを知ることが大切」と話すのは、よしの女性診療所院長・吉野一枝先生です。今すぐできるセルフチェックや更年期に起きる変化について教えてもらいました。

更年期
ほてり、頭痛、イライラ…更年期に起きる変化を知っておけば安心!
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更年期の症状を感じている人が半数以上!アンケートからわかった実状

ESSE読者のアンケート結果からわかったのは、「更年期」の症状を半数以上の人が感じている一方で、その知識をもっていない人が半数近くいることでした。

●アンケートに答えてくれた人

グラフ1

女性ホルモンの減少が始まる頃といわれる35歳から更年期を過ぎた方も多い60代を対象にアンケートを実施

●更年期の症状を感じますか?

グラフ3

疲れやすい、イライラする、ほてるといった、なにかしらの症状を半数以上の人が感じているという結果に。「とくにない」と回答した人のなかには、今後症状が出ることを不安に思う声も

●更年期の知識はありますか?

グラフ2

年齢を重ねた女性ならだれもがとおる更年期ですが、その知識はというと、約半数の人はもっていないという結果に。言葉は知っていても、よくわかっていないというのが実状のよう

いくつ当てはまる?今すぐできる更年期セルフチェック

まずは、以下のシートで自覚する症状の強さをチェックし、合計点をもとに自分の今の状態を知りましょう。


セルフチェック

0~25点:大きな問題はありません。年に1回の健康診断を受けましょう

26~50点:食事、運動に注意を払い、日常生活も無理をしないようにしましょう

51~65点:医師の診察を受け、生活指導、カウンセリング、薬などの適切な治療を受けた方がいいでしょう

66~80点:長期間(半年以上)の計画的な治療が必要でしょう

81~100点:各科の精密検査を受け、更年期症候群のみである場合は、専門医での長期的な対応が必要でしょう

※引用:小山嵩夫、1993「簡略更年期指数(SMI)」より

更年期の症状は十人十色。どんな症状があるかを知って向き合う準備を

更年期の医学的な定義は閉経前後の10年間。「閉経の平均がだいたい50~52歳なので、45~55歳くらいの多くの人が当てはまり、女性なら必ずその時期を迎えます」と、吉野先生。閉経時期には個人差があり、また症状には生活環境等が大きく関わるので、更年期が始まるタイミングや症状の出方は人それぞれだそう。

「だいたい35歳を過ぎると卵巣機能が衰えてきます。45歳以降、閉経が近づき女性ホルモンが急激に減ることで、のぼせやイライラ、不眠といった更年期特有の症状が出始めますが、それが顕著に現れるかどうかも個人差が。家から出られないほど重症な人もいれば、あまり症状を感じない人も。更年期に入ったかどうかは、月経周期や基礎体温の乱れで自分でも判断しやすいですが、婦人科でホルモン値を計測したり、詳しい診察を受けると確実です」

体だけでなく心にも影響を与える更年期。今の自分の状態を知ること、更年期の知識をもつことで漠然とした不安を消し、前向きに対処していきましょう。