一滴も水が出ない。軽井沢の寒さは想像以上だった

薪ストーブのイメージ
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その後、Aさん夫婦は、週末は軽井沢の家で過ごし、地元の野菜をふんだんに使ったバーベキューを楽しんだり、愛犬と街を散歩したり。軽井沢の生活を満喫していました。また、心配していた冬の軽井沢も、最初のうちは、思いのほか楽しむことができました。

薪ストーブの揺れる炎と、ほんのり漂う木の香りを楽しみながら、犬つながりで仲よくなった地元の仲間と過ごす時間も楽しく、「軽井沢に家を買ってよかった」と実感していたといいます。

しかし、トラブルが。いつものように週末に軽井沢の家に行くと、家じゅうの水が出ません。業者に調べてもらうと、どうやら水道管が破裂してしまったようです。原因は、凍結です。

水の入ったペットボトルを冷凍庫に入れて凍らせると、ペットボトルがパンパンに膨らみます。これと同じ原理で、水道管内の水が凍って膨張。このため、水道管が割れる、接続部が破損するなどの現象が発生、生活に支障をきたすように。

Aさんのお宅ではすぐには修理できず、その日は諦めて品川に帰宅。軽井沢の厳しい冬を乗り越えるための対策をしていなかったAさん宅では、その後も何度か同じようなことが起こってしまったそうです。

 

夜間&長期間使用しない際の注意点をアドバイス

水道管が凍結したとき、熱湯を直接かけると水道管が破裂してしまいます。自然に溶けるのを待つか、凍った部分をタオルなどで覆ってぬるま湯をゆっくりかけましょう。

水道管が破裂してしまった場合は、まず水を止めます。家にある「止水栓」を閉めるのです。止水栓のある場所を探して、ドライバーなどで栓を回して、水の流れをストップさせます。

止水栓は、「ハンドルタイプ」「ドライバータイプ」「内ネジタイプ」の3つが主流で、水道メーターの近くに設置されていることがほとんどです。

凍結は、水道メーターや給湯器の中にある配管内でも起こります。給湯器を使っている間、つまり、配管内で水が流れて動いているときは、水が0°以下になっても凍結しにくいのです。

でも、給湯器を使用しない夜間や長期間使用していない場合などは、水道管の水が流れていないので、凍結が起こりやすくなります。寒冷地の公衆トイレの手洗い場などでは、ちょろちょろと水を流し続けていますが、これは凍結させないようにするためなのです。

とはいえ一般家庭で水を出しっぱなしにすることは不経済なので、次のことを行いましょう。

夜間&長期間使用しない際の注意点

  • ・外に露出している水道管であれば、布や保温チューブをかぶせてテープで巻く
  • ・長期で家をあけるときは、給湯器の水抜きを行う。「水抜き」をするときは、必ず作業前に取扱説明書を確認

また、凍結で破裂してしまった水道管の修理代を火災保険で補償してくれる場合があります。保険会社や選んだプランによって異なるので、補償対象となっているかどうか、約款を調べてみてください。「水濡れ補償」や「水道管凍結修理費用保険金」などの記載があれば、補償される可能性が大きいです。

寒い地方への移住や、二拠点生活を検討している方の参考になれば幸いです。

 

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