●シアトルの庭ゴミは市で回収して堆肥化
シアトルでは、ゴミの分別は大きく3種類。
一般ゴミ、資源ゴミ、庭ゴミ、それぞれに専用のゴミ箱が用意され、家の前の道路脇に出しておくと決まった曜日に回収してもらえます。
すべての画像を見る(全4枚)庭ゴミには調理や食事で出た食品の生ゴミも含まれます。
生ゴミ、庭ゴミは「コンポスト」ゴミとも呼ばれ、集めて堆肥にされます。落ち葉、枝、雑草、芝生などの庭ゴミのほか、肉、魚、骨を含めた生ゴミ全般、ティーバッグ、ペーパータオル、ピザの入っていたボックス、シュレッダーにかけた紙、紙製の玉子が入っていたパックやホットドッグのトレー、紙皿、紙袋もOK。かなり幅が広くなっています。
ただし、堆肥化できないビニール袋やプラスチック製品、金属、ガラスなどを入れるのは禁止。また、動物の糞も衛生的な理由から入れられません。
サンフランシスコなど、エコ推進都市の多いアメリカ西海岸。シアトルも、1991年から「サステナブル・シアトル(S2)」のプロジェクトに取り組むなど、力を入れています。現在は約60%の一般廃棄物のリサイクル率を誇り、2022年までに70%達成を目標にしています。シアトルでは分別のルールを守らずに「コンポスト」ゴミや資源ゴミを一般ゴミ用のゴミ箱に入れて回収に出すと警告が出され、罰金が科せられることも。
家庭での堆肥化だと、じつは微生物が自然にすぐ分解できるものは、細かく砕いた野菜クズや落葉広葉樹の枯れ葉など、使えるものが限られますし、広い庭がないと悪臭の問題もあって設置場所に困るもの。リサイクルできないゴミを減らし、環境問題に貢献できる方法のひとつとしてこうした制度があると、都市の狭い家で暮らす市民には、ありがたいですね。