1つひとつの窓が1枚の絵のよう。景色を楽しみ暮らす
すべての画像を見る(全31枚)キッチンからのLDの眺め。吹き抜けのDKに対して、天井にベイツガを採用したリビングは、落ち着いた雰囲気の空間となっています。「薪ストーブの炎も、見ていると気分がリラックスします」と高木さん。
リビング北側の濡れ縁から見た庭。実家から移植したカキの木が植えられ、メダカやヤゴが棲むビオトープになっている小さな池を中心に回遊できます。
天井高を抑え、落ち着いた空間とした2階の寝室。擁壁に面した南側には横長の窓を設置。
北・東側の景色を見渡せる大きな開口部を設けた2階廊下は、カウンターと本棚をつくりつけた多目的スペース。正面はバスルーム。カウンターの下にはミニ冷蔵庫が置かれていて、お風呂上がりに景色を眺めながらお酒を楽しむバーカウンターになっています。
眼下に街並みを見下ろし、周囲の山々を見渡せる2階バルコニーからの絶景を楽しむ夫妻。
夏は週1でバーベキューを楽しむという2階バルコニー。景色を眺めながら、のんびりくつろぐのにも最適です。「この家は、いろんな場所で楽しめるところが気に入っています」と高木さん。
洗面脱衣室につくりつけられた長い洗面カウンターは、家事スペースにも。洗濯物を畳んだり、アイロンやミシンがけに使ったり。背面には、下着や普段着のシャツなどの収納が設けられており、畳んだ洗濯物はすぐにしまえます。
バスルームはハーフユニットで、天井にはチークを採用。浴槽につかりながら、横長の窓からゆったり眺望を楽しめます。
庭に抜けられる通り土間は、半屋外のような大らかな空間
亡くなった母が暮らしていた親世帯のLDK。通り土間と庭を介して、子世帯とつながっています。
玄関脇に配された和室。来客時には客間になりますが、囲炉裏があるため、ここでお酒を楽しむことも。
玄関を入ると、大きな吹き抜けが印象的な通り土間が広がります。右手が子世帯、左手が親世帯に分かれており、真っすぐ進むと、それぞれのリビングとつながる庭に出られます。壁と天井の仕上げは漆喰。
坂道の途中に建つ高木邸。高さ5mの擁壁の上にあるため、「できるだけ周囲に圧迫感を与えないよう、森の中にひっそりたたずんでいるイメージを心がけました」(高木さん)。塀は設けていませんが、植栽で囲うことでプライバシーを確保しています。
道路に面した駐車場は既存のまま使用。ゆったりとした階段の先にアプローチが続きます。
玄関からアプローチを見たところ。木々の葉が生い茂るアプローチは、森の中の小道のよう。
軒を深く出した、落ち着いた雰囲気の外観。左手に高さ15mの擁壁がありますが、植栽で覆っているため庭の木々と調和し、圧迫感はありません。入り口付近には梅や山桜、サザンカなどが植えられていて、四季を感じることができます。
間取り図
Data
敷地面積/346.17㎡(104.9 坪)
延床面積/174.10㎡(52.76 坪)
1 階/121.93㎡(36.95 坪)
2 階/52.17㎡(15.81 坪)
バルコニー/21.53㎡(6.52 坪)
用途地域/第1 種低層住居専用地域
建ぺい率/40%
容積率/80%
構造/木造軸組工法
竣工/2016 年2 月
素材
[外部仕上げ]
屋根/ガルバリウム鋼板
外壁/リシン掻き落とし
[内部仕上げ]
1 階 床/クリ、タイル、クルミ
壁/漆喰
天井/漆喰、ベイツガ
2 階 床/ナラ
壁・天井/漆喰
設備
衛生機器/ TOTO
窓・サッシ/ LIXIL
設計・施工/高木信行、齊藤元彦(トトモニ)
※情報は「住まいの設計2021年12月号」取材時のものです