穴澤さん的「犬のための家づくりPoint 」
すべての画像を見る(全27枚)ハウスメーカーによる「犬と快適に暮らす家づくり」プロジェクトのアドバイザーを務めた経験がある穴澤さん。山の家でのポイントを語ります。
Point 1 床材は犬も人も心地よい、滑りにくい素材を
床材は、犬が滑りにくい素材選びが重要です。コーティング加工したフローリングやコルクなどさまざまありますが、おすすめは無垢材フローリング。自然素材ならではの足触りのよさは人にも心地よく、快適な空間が実現します。
Point 2 犬は外を眺めるのが好き。窓辺を犬のくつろぎの場に
室内飼いの犬にとって、外を眺められる窓はストレスをためないための大切な要素のひとつです。通常の窓でも十分ですが、犬の目線に合わせた小さな地窓をつくれば、防犯にも配慮できて、犬も人も快適に過ごせます。
Point 3 階段の傾斜は「緩勾配」に。L字にすれば小スペースでも可能
階段の上り下りは、犬の足腰に負担がかかります。下りることが苦手な犬も多いので、傾斜はゆるやかに取ることをおすすめします。空間が限られている場合は、踊り場を設けてL字型にすればスペースをとりません。
Point 4 毎日使う散歩グッズ専用の収納スペースを玄関につくる
リード、水、おやつ、マナー用品など、毎日使う散歩グッズは、玄関に専用の収納スペースを設けると便利です。壁にフックで引っかけるだけでもOKですし、シューズクローゼットの一部を利用してもよいでしょう。
Point 5 犬がゆっくり昼寝できるおこもりスペースは大切
昼寝をしたり、ゆっくりできる専用のスペースをつくることも、犬がストレスなく過ごせる工夫のひとつです。山の家では、階段の踊り場の下をオープンにして2匹のおこもり空間にしました。LDKとの行き来が自由なのもポイント。
愛犬との時間をおう歌する、豊かな緑に囲まれた山の家
リビング奥の和室は手を加えていませんが、障子上部の砂壁を板張りにして、LDKの山小屋風テイストに合わせました。柱と梁がオープンなLDKを緩やかに分け、食の場とくつろぎの場をゾーニングしています。
階段の踏み板など、使用した木材の多くは工事を依頼した大工さんから提供されたもの。「余っていた木を提供してもらい、コストがぐっと抑えることができました」。
かつてバンド活動を行っていた穴澤さん。愛用していたギターをインテリアアイテムにして、寝室の一角の彩りに。
階段にも、ギターや写真などのコレクションを飾り、見た目に楽しい演出を施しています。壁には断熱材を入れ、木で覆いました。
壁づけのキッチンは既存を再利用し、扉の面材をDIYで張り替えました。
豊かな緑に囲まれた枕木敷きのアプローチ。軽やかな鳥の声が響き、さわやかな風に包まれる、来訪者を優しく誘う出迎えの場です。アプローチの先は、プライベートドッグラン。
※情報は「住まいの設計2021年10月号」取材時のものです