全国津々浦々、郷土に根づいた調味料。調べてみると、他県民にこそあまり知られていないけれども、地元の人に愛され続ける名品がずらり。いつもの食卓の料理を、魔法のようにグンとおいしく変えてくれる逸品ぞろいです。

今回は秋田県の「味どうらく」、山形県の「しょうゆの実」、兵庫県の「どろソース」、沖縄県の「シークヮーサー」を取り上げます!

調味料4本
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ソースもしょうゆも!毎日の食卓に彩を与えてくれるとっておきの隠し味

●価格もリーズナブルなご当地調味料

・味どうらく 450円(500ml)
・しょうゆの実 410円(180g)
・どろソース 398円(360g)
・シークヮーサー 680円(200ml)

価格はいずれも税込です。ネットでも買えますし、旅行で出かけたら、自宅用に購入したくなるような手ごろな価格のものばかり。実際に毎日の食事のなかで使ってみた感想もご紹介します。

●おふくろの味に欠かせない「味どうらく」

味どうらく

大正9年に創業した東北醤油がつくっている万能つゆの「味どうらく」は、秋田県どこのスーパーにも置いてあるというほどポピュラーな商品。今回は500mlのボトルを購入してみたのですが、1リットルや1.8リットルの大きなサイズで常備している家庭が多いようです。

そばとそばつゆ

味どうらくとお水を1:4で割って、おそばのつけ汁として食べてみたら、カツオのいい香りにも驚かされました。甘味としょっぱさのバランスがすごくいいお汁です。

器に味どうらくを注ぐ

肉も魚も「味どうらく」だけで上手に煮つけられるので、お料理ビギナーにもおすすめ。和洋中どんな料理でも、これさえあれば味がしっかりキマりそう。

●大人気の発酵食品「しょうゆの実」

しょうゆの実

山形県の郷土調味料でもある「しょうゆの実」は“食べるしょうゆ”として、その人気が全国的に広まってきました。創業は文久三年というマルタ醸造の「しょうゆの実」は、ビンに入っているので、食卓でも使いやすかったです。

蒸し鶏にしょうゆの実

大豆や大麦、米でつくたしょうゆ麹に、山形県産の大豆や小麦を使って仕込んだという、みそ醸造の名工のこだわりがつまったぜいたくな調味料です。ごはんとの相性がいいので、チャーハンの味つけにもぴったり。

私は蒸し鶏や冷ややっこにかけて食べるのにハマってしまいました。どんな素材でもおいしくしてくれる発酵食品ならではの奥深い風味を堪能できます。

●知る人ぞ知る辛味調味料「どろソース」

どろソース

大正12年に神戸で創業したオリバーソースから販売されているソースです。関西圏では定番というほど愛用者が多い調味料で、最近は東京のスーパーや百貨店などのソースコーナーでも買うことができます。

器にどろソースを注ぐ

トマト、タマネギ、リンゴなどのエキスがぎっしり。その濃厚さも特徴で、見るからにドロドロ感がたっぷりなソースです。そしてなにより驚いたのは、スパイシーな辛味。とんかつソースとはまるで別物です。

どろソースと目玉焼きがのった料理

ウスターソースの沈殿部分を利用して作られた辛口万能調味料なので、カレーや麻婆豆腐をつくるときの隠し味にも。香辛料だけでなく、野菜や果実類の中に含まれているだしがいい仕事をしているのを感じます。

●毎日の健康習慣にとり入れたい「シークヮーサー」

シークヮーサー

沖縄産の柑橘類として知られるシークヮーサーも、ボトルタイプの果汁が販売されているのをご存知でしょうか。

器にシークヮーサーを注ぐ

JAおきなわから販売されているこのシークワーサージュースは果汁100%で保存料添加物無添加。シークワーサーに含まれる「ノビレチン」には、血糖値の上昇を抑えたり、血液中の中性脂肪を分解してくれたりと、その効能の高さにも定評がある食材です。

シークヮーサーソーダ

レモン果汁と同じように、オリーブオイルに混ぜて塩コショウで味をととのえれば、簡単においしい自家製のドレッシングが完成。これからの暖かくなるシーズンには、炭酸水で割って、シークヮーサーソーダにしても。

ご当地調味料が並べられている様子

全国各地で愛されるソウルフードならぬ、ソウル調味料。毎日のレシピはそのままに、たまに調味料をほかの地域のものに置き換えてみるだけでも、味の変化が楽しめてます。主役にはなれないかもしれないけれど、見逃せないくらいとってもおいしいご当地調味料、お出かけ先で見かけたらぜひチェックしてみてくださいね。