見えないからこそ、ゴチャゴチャしがちな“やっかい収納”スペースのひとつが、洗面台の鏡裏です。とくに家族で使う場合は、それぞれが自由にものをつめ込んだり、適当にしまったりしがち。

そんなお悩みを、100円ショップや無印良品など、身近なお店のグッズで解決しませんか? ポイントは、中身が「見える」グッズを使うこと。

細かいものを収納する洗面台の鏡裏は、「ゾーンニング」と「見える化」で制す

今回、教えてくれたのは、輝く主婦を発掘するコンテスト「

ESSE Shu_fu of the year 2016

」で収納テクニックが評価された鈴木淳子さん。
乱雑なスペースを、家族みんなが使いやすいスペースに変身させたアイデアとテクニックを語ってくれました。

乱雑なスペースを、家族みんなが使いやすいスペースに変身させたアイデアとテクニック
すべての画像を見る(全13枚)

●まずは鏡裏スペースの役割をゾーンニング!

わが家の洗面台の鏡裏は、左側、中央、右側と、3つの収納スペースに分かれています。奥行が短く棚数が多い鏡裏の整理は、この3スペースの役割を明確にゾーン分けすることからスタートしました。

夫、私、小学一年生の息子という3人家族のわが家の場合は、中央のいちばん大きい収納を「みんなが毎日よく使うもの」のスペースに。
左側の収納は、洗濯機の隣に位置するので「洗剤類」のスペース。そして右側は「夫婦それぞれのもの」の収納スペースに決めました。

●収納グッズは透明のものを選び、中身を見える化!

綿棒やコットンなどこまごまとしたものが、なにがどこにあるか、わかりやすくしたいと考えました。そこで基本的に、透明のケースや保存容器を使って仕きりながら収納することに。
そのメリットは3つあります。

(1) ひと目で中身がわかる
(2) ケースに入れることで、片手で取り出しやすい
(3) 各ケースに入れる分量が限られるので、整理整頓された状態をキープできる

これにより、家族も迷うことなく出し入れができています。

よく使う棚は、ハガキケースや保存容器などを自由な発想で収納にフル活用

わが家の鏡裏の収納棚はすべて4段。各扉裏別で、収納法を詳しくご紹介します。

収納棚はすべて4段

まずは、よく使うものを収納している中央の大きな棚から。

●中央/手に取りやすいスペースには毎日使うものを

中央/手に取りやすいスペースには毎日使うものを

背が低くても出し入れがしやすい、ゴールデンスペースとなる、下から1、2段目。
いちばん下の段は、毎日使う歯間ブラシなどのオーラルケア用品、綿棒、リップ、化粧水などのスペースに。
綿棒やフロスは、無印良品の透明のアクリルペンスタンドに立てて収納しています。よく使うリップは、無印良品の歯ブラシスタンドにイン。

無印良品の歯ブラシスタンドにイン

下から2段目には、ドライヤーを、少し深さのある100円ショップのプラスチック製保存容器に立てて収納。使ったあとにコードをまとめて放り込むだけなので、とってもラクなんです。
しかもこの保存容器、棚の奥行にぴったり合う“シンデレラフィット”なのも気持ちいいポイント!

棚の奥行にぴったり合う“シンデレラフィット”

さらに、この段の扉裏も活用。
歯ブラシは、穴が開いているタイプのものを選んで単語帳などに使うリングをつけ、歯みがき粉はクリップにはさみ、扉裏につけたフックに引っかけ収納に。
つるすことで、歯をみがいたあと扉をあけて歯ブラシを乾燥させられますし、歯みがき粉は下向きにつるすことで、残り少なくなっても絞り出しやすく、一石二鳥だからです。

歯ブラシ類の上には、ハサミを引っかけ収納。定期的に自分で前髪を切るので、ここにつるしておくと、探す手間も省けて便利です。

●中央/背伸びする高さには、ストックを

中央/背伸びする高さには、ストックを

少し背伸びをすれば届く下から3段目は、1段目に置いている麺棒や歯間ブラシのほか、コットンや化粧品サンプルなど、洗面所でよく使うもののストック置き場にしています。

ストックを入れているケースは、100円ショップで購入した透明のハガキケース

ストックを入れているケースは、100円ショップで購入した透明のハガキケース。これを立てると奥行がぴったり。ちょうど7個のケースがすっきり収まります。

在庫管理がラクちん

減ってくるとひと目でわかり、在庫管理がラクちん。フタが閉まるので、衛生面でも安心です。

●中央鏡裏収納/最上段にはたまに使うものを

中央鏡裏収納/最上段にはたまに使うものを

イスがないと届かない最上段。デッドスペースになるので、たまにしか使わないのものたちの置き場にしています。
私の場合は、ホットカーラーセットを保存容器に入れています。

以前は、こういったアイテムは洗面台の下の奥にしまっていたのですが、もっていたこと自体を忘れてしまい、同じものを買ってしまうとういう失敗をしていました。
こちらに変更したことで、存在が目に入るようになり、ものをムダにせずにすみます。

左右の棚は、使いやすさと取り出しやすさを重視

続いて、左右の棚のしまい方を紹介します。ここは使いやすさと取り出しやすさを重視しています。

●左側/洗剤類を頻度別に収納

左側/洗剤類を頻度別に収納

左側は洗濯機の隣なので、洗剤類を収納しています。段ごとの使い方の基準は、中央と同様に、上部ほど使用頻度の低いものを収納しています。

下から1段目は、洗濯洗剤を、100円ショップの保存容器に移し替えて収納。透明なので残量がわかりやすくて便利です。
2段目には、柔軟剤などボトル入りの洗剤と、100円ショップのハガキケースに入れた靴用の固形石けんを立ててイン。
3段目は、重曹やクエン酸、セスキ炭酸ソーダといったナチュラル系洗剤のストック分を、無印良品の入浴剤用詰め替え容器に入れて保管しています。

いちばん上の段は、今はなにも入っていません。「あまり使わないけど、忘れないために洗面所において置きたいもの」が出てきたときの、一時置き用にあけてあります。
以前はすべての段にきっちり収納していましたが、少し余裕をつくる方が、生活の変化に対応しやすと気づき、あけるようにしました。

生活の変化に対応しやすと気づき、あけるようにしました

また扉裏には、いつでも見れるように、ナチュラル系洗剤の説明書をはってあります。

●右側/夫婦それぞれのものの定位置に

右側/夫婦それぞれのものの定位置に

右側の棚は夫婦個別のアイテムを収納するスペース。いちばん下の段はコンセントが近いので、夫の電気シェーバー置き場として利用。

シェーバーのコードは鏡裏収納の下のところで見えないように

シェーバーのコードは鏡裏収納の下のところで見えないように束ね、隙間にフックをつけてひっかけて目隠し収納しているのがポイントです。
下から2段目は、私の化粧品や美顔器を。
3段目は、イスがなくても手が届く夫用のヘアケア用品や、あまり使わないものを収納しています。

棚が多いのに意外と使いづらい、洗面台の鏡裏収納も、ゾーン分けと便利なグッズでぐっと使いやすくなります。
本来収納用として販売されていないものでも、サイズ感が合い、使い勝手がよければ収納グッズとしてどんどん活用してみてください。サイズがぴったり合う感覚も気分がいいですよ。