「いつか部屋を片づけよう」と思っているうちに、なにもしないままずるずると時間が経ってしまった…。こんな経験はありませんか? 片づけは最初の一歩が難しいもの。勢いでやり始めても中途半端に終わってしまったり、時間が経つと元の状態に戻ってしまったりしがちです。
「片づけができない人にはつまづきやすいポイントがあります」と教えてくれたのは整理収納アドバイザーの今井知加さん。片づけ下手の人が陥りがちな3つの「つまづきポイント」の克服法を教えてもらいました。
写真はイメージです
片づけは“小さなことから確実にコツコツと”が鉄則!
片づけがなかなか進まない人は、以下の3つのポイントに気をつけてみてください。片づけ下手は治せます!
●つまづきポイント1・目標設定&計画ができない!
→ 無理のない達成可能な目標を設定することが大切
片づけのファーストステップは、「どんな暮らしをしたいか」という理想を明確にすることです。そうすれば片づけのモチベーション維持につながります。
このとき、いきなりハードルが高い目標を立てるのはNG。今の部屋の状況とかけ離れた目標を立てて片づけを始めても、「できないかも」と思った時点で、できない言いわけや、やらずにすむ言いわけを考えてしまいがちです。まずは、無理のない達成可能な目標を設定することが大切です。
ものを無理に減らそうとすると、必要なものを買い直そうとして結局リバウンドしがち。だからこそ、最初からものが少ないすっきりした部屋を目指すより、たとえば「リビングにはものを放置しない」といった小さな目標の設定を。達成の仕方も「寝る前の5分でリビングを片づける」など自分ができる範囲のものにするのが大事です。
小さな目標を確実にこなしていきましょう!
●つまづきポイント2・ものが捨てられない!
→ 今の暮らしやすさを最優先に考えるクセを
片づけの際に必ず直面するのが、ものを取捨選択すること。これは、自分にとって必要なものを選ぶ行為ですが、整理が進まない大きな壁になっている人が多い印象を受けます。「捨てられない」、そして自分にとって大事なものを「選べない」。
捨てられない理由としてとくに多いのが「いつか使うかも」「(買ったとき)高かったから」の2つ。片づけられない人のなかには、「大学生になる子どもが小学生の頃に着ていた服」「今はすっかりやらなくなった手芸用の大量の布」などを抱えている方がいました。
必要ないのに手放す決断ができないのは、未来や過去にとらわれて、“今、使うか?” という基準が抜けているから。理想の部屋を明確にして、今の部屋の暮らしやすさを優先しましょう。
●つまづきポイント3・ものの分類が甘い!
→ 自分が続けられるシンプルで簡単な分類法を見つける
片づけといえば「捨てること」と思う方が多いかもしれませんが、「分類すること」も大切。分類するとは、目的別にものを分けること。これをおおざっぱにやってしまうと、せっかく片づいたように見えた部屋が破たんする原因になってしまうので要注意。
書類を例に説明をします。よくDMや子どもの学校のお便りを、目をとおす優先度でトレイや引き出しに分類する人がいますが、“すぐにチェックしないといけない書類”が増えすぎていませんか? そうなると最重要の書類の束から、そのとき必要な書類を取り出すまでにごそごそと探さないといけなくなり、せっかく分類した意味がなくなってしまいます。
書類なら優先度に加えて、“家族全員に関わるもの”、“子ども関係のもの”といったように、大きく分類したあとにもう1段階の分類を。こうした長続きする仕組みを取り入れるようにしましょう。
以上の点を意識するだけでも、「片づけがまったく進まない」という事態は改善されるはずです。ぜひ実践してみてください!