楽しいイベントが多いゴールデンウイークが近づいてきました。晴れれば気温はこれまでよりぐっと高くなり、20℃を超える日が増えます。そこで注意したいのが熱中症。とくに、風通しが悪くて人が密集した場所では気温も湿度も上がり、熱中症を起こしやすい状況になるので注意が必要です。そこで、熱中症予防の方法を管理栄養士の藤内薫さんに教えてもらいました。
すべての画像を見る(全2枚)油断していたら突然熱中症に!?人ごみにいるときは要注意!
こまめな水分補給が大事
予防するのにいちばん効果があるのは、こまめな水分補給。とくに年配の方は、のどの渇きを感じにくいので、のどが渇いていなくても、意識をして水分を取ることが肝心です。飲むものはバランスのとれた食事を規則的に食べていれば、たいていの場合、普通の水でも差し支えないでしょう。
ただ、急激に暑くなった場合や食事が思うようにとれないときはスポーツドリンクや熱中症予防のための塩分、ミネラルが加えられた飲み物がよいでしょう。コーヒーや紅茶、ウーロン茶など、カフェインが含まれるものは利尿作用があり、かえって体の水分を出してしまうので、熱中症予防には向いていません。水や炭酸水、“ノンカフェイン”と書かれたものを選んでくださいね。
また、乳幼児は汗腺が未発達なので、予想以上に汗をかく場合も。長時間の外出や旅行などに出かける場合は、半袖のシャツなど風通しのよい洋服を準備して、洋服で温度調節ができるようにしておきましょう。
睡眠不足や疲労を感じたら要注意
睡眠不足や疲れがたまっているときは自律神経が乱れやすく、熱中症をおこしやすい状態です。自律神経は私たちの発汗もコントロールしています。旅行などに出かけると、長い移動時間や渋滞などで疲労がたまったり、普段と違う生活リズムになったりしがち。水分補給に加え、体調を見ながら、体に無理をかけすぎないよう、こまめに休憩を入れるようにしましょう。
体を動かして汗をかく習慣を
熱中症で救急搬送される人は、いちばん暑い時期よりも前の、梅雨明けの気温が高い日に多い傾向があります。体がまだ暑さに慣れていないことも熱中症を起こす一因です。
まだ暑さが厳しくなる前から、無理のない範囲で少しずつ体を動かすようにし、汗をかくようにしましょう。体力をつけておくことが熱中症予防につながります。無理にスポーツを始めるのではなく、買い物や通勤など、普段の生活のなかで少しずつ歩く時間を増やしましょう。家族みんなで体を動かす習慣をつけるのも手です。