学資保険で、子どもの入学金や新生活の費用など、大きな出費に備えている家庭も多いと思います。皆さんが入っている学資保険の受け取り時期は、いつになっていますか?
一般的に、高校入学時や大学入学時の満18歳を受け取りにしている人が大半です。でも、最近では、入学金や受験費用、新生活の入居費用などは、想定しているよりも早めに支払い時期がくることもあり、必要時に保険金が間に合わず、あわてるご家庭も多いのが実情。せっかく子どもの教育費の準備のために入っているのですから、適切な時期にきちんと受け取りたいもの。そこで、学資保険のチェックポイントをファイナンシャルプランナーの松山翠里さんに教えてもらいました。
学資保険の受け取り時期を確認しないとあわてる場合も
すべての画像を見る(全1枚)学資保険の満期日は、満年齢になった日ではなく、満年齢になったあとの最初の契約応当日(※保険の契約日に対応する日のこと)となっているのが一般的です。そのため、子どもの誕生日や契約日によっては、必要なタイミングと受け取りの時期が合わない場合があります。具体的には以下のようなケースがありますのでチェックしてみましょう。
保険金が必要なタイミングに間に合わないかもしれない6つのケース
(1)子どもが早生まれ(1月1日~4月1日)で、18歳満期で契約している場合は、保険金の入金が入学後になってしまう場合があります
(2)推薦入学・AO入試の場合、高校3年生の前半には入学金の支払いが必要なことがあります
(3)県外の学校を複数受験する場合、宿泊費や交通費などにまとまったお金が必要になることがあります
(4)難関校の受験のための塾費用や教材費などに、まとまったお金が必要になることがあります
(5)ひとり暮らしのための物件の契約金が、早めに必要になることがあります(学校近くなどの条件のよい物件の確保のためなど)
(6)ひとり暮らしのための家具家電費用で、まとまった金額が必要になることがあります
学資保険の見直しはどうしたらいいの?
もし上記のケースに当てはまることがあり、学資保険の見直しを考えた人は、入っている保険の条件によってベストな見直し方法は異なるので、比較して検討してみてください。
・これから学資保険への加入を考えている人は、17歳満期が選べる学資保険も検討してみましょう。
・すでに18歳満期で加入しており、早生まれやそのほかの理由で必要なタイミングに間に合わないという人は、別途資金の準備をし、満期金は次年度分や下の兄弟姉妹用にするなどを考えてみましょう
・解約する場合は、返戻率(※支払った保険料全額に対する返戻金の比率)を確認し、タイミングを慎重に検討してください。解約時期によっては大きく損してしまうタイプの学資保険もあります
・減額(一部解約)をする方法もあります。解約した部分の貯まっている解約返戻金を受け取ることができますので、全額解約するよりも損を少なくすることができます
・契約者貸付制度を利用して一時的にお金を借りる、という方法もあります。しかし、「お金を借りる」ということなので、利子はつきます。とくに金利が高い時期に加入している人は注意が必要です
まとめ
実際に使うタイミングになって、「学資保険の満期が間に合わない!」となる前に、早めに契約している学資保険の内容の確認と準備をおすすめします。