こんにちは。ヨーロッパ在住のライター・ボッティング大田朋子です。スペインで散歩をしていると必ずと言っていいほど目につくのが道端に咲き乱れる「ローズマリー」(スペイン語では「ロメロ」といいます)。スペイン料理の代表「パエリア」やチーズ、はちみつなどにも使われているローズマリーはこちらでは身近な食材で、美容効果が期待できるハーブとしてさまざまな形で利用されています。今回はスペインでよく使われているローズマリーを使った美容オイルとハーブの活用法をお伝えします。
※地中海沿岸地域で広く自生しているローズマリー
簡単に手づくりできる、スペインの伝統的なヘアオイル「ローズマリーのオリーブオイル漬け」(スペイン語では「アセイテ・デ・ロメロ」)をご紹介!ローズマリーの成分が毛根を強くし、髪の成長を促すのにひと役買ってくれる、と言われています。
<つくり方>
(1)ローズマリーの枝葉を流水で洗う
オイル漬けするときは葉だけでなく枝も一緒に。ローズマリーは害虫がつきにくいハーブですが、ホコリ落としを兼ね、しっかり流水で洗ってくださいね。
(2)水気を取ったら、つり下げてひと晩乾燥させる
わが家では水をしっかりふき取ったあと、洗濯バサミではさみ、キッチンに引っかけておき、乾燥させました。
(3)ガラスビンに乾いたローズマリーの葉枝を入れ、エキストラバージンオリーブオイルを注ぐ
ローズマリーの有効成分がオイルに抽出されるのを待ちます。これだけで完成です!約2週間で使い始められますが、1か月ほど置くとより効果が発揮されます。ローズマリーとオリーブオイルの分量は、好みで調整してください。スペインでは、ローズマリーをビンにギュウギュウ詰め込む人もいれば、飾りながらしまいたいから、とローズマリーは数本にしている人も。
<使い方>
髪の毛を洗う際に、シャンプーにローズマリーオイルを1、2滴垂らし、髪の毛になじませてから洗い流します。ツヤが出るだけでなく、フケ、抜け毛、白髪にも効果を期待できます。良質なオリーブオイルを生産するスペインらしい美容オイルですよね。
このハーブオイルはもちろん食用してとしても使えます。サラダのドレッシングや野菜のオーブン焼き、白身魚やチキンを焼くときにも便利です。ローズマリーは強い抗酸化作用があるので、アンチエイジングにも効果アリだとか。一度つくってしまえば食用と美容用に使え、一石二鳥なのもうれしいです。
乾燥を兼ねてローズマリーの枝を室内に用意しておくといろんな場面で使えます。オイルづくりが面倒な人には、ローズマリーの葉を乾燥させてガーゼ(または茶袋)に入れるだけでできる「入浴剤」がおすすめ。血行促進効果があり、肩こりに効くと言われています。またローズマリーティーを濃く入れて化粧水として使っても。肌を引き締め、シワやシミにも効果的と言われています。
安価に簡単にでき、そのうえ自然素材で安心の「ローズマリー」。わが家ではアンチエイジングに欠かせない必需品です。
※注意 ローズマリーは、強刺激ハーブのため妊婦や高血圧、てんかんの方はご使用をお控えください。実際に使用して不具合があった場合にはすぐに使用を中止し、医師に相談してください。
【ボッティング大田朋子さん】
同志社大学商学部卒。ドイツ、インド、メキシコ、アルゼンチンで外資勤務、起業の後、2011年からスペイン在住。執筆参加著書に『
値段から世界が見える!日本よりこんなに安い国、高い国』(朝日新書刊)、『
大好きに会いに行こう!世界のお祭り(フェス)&イベントガイド』(サンクチュアリ出版刊)、「
しらたきヌードルダイエット」(学研刊)がある。『
JAPAN CLASS』(東邦出版刊)でコラム連載中。英国人パートナーと多言語を話す息子、娘の4人暮らし。ブログ「世界が拠点な生き方&子育て」
https://tomokoota.wordpress.com