「家庭の書類って、管理が難しい!」と感じている人も多いのではないでしょうか。DM、チラシ、請求書、学校のプリント、自治会のお知らせや、趣味のカタログ雑誌…。種類が多いうえに、形や大きさもまちまち。家に日々入ってくる情報もかなり多く、「あとで確認しよう」などと、とりあえず置いておくと、ダイニングテーブルやカウンターの上がいつしか書類の山になってしまいます。
「書類整理でストレスを感じないようにするためには、『仕分けのルールづくり』がポイントになります」とアドバイスするのは、片づけ・収納・インテリアのコーディネートを行う森下純子さん。書類に振り回されない仕組みづくりについてお伺いしました。
「制限・期限・分類・クラウド」で紙を減らす!
「書類を増やさず、効率的に仕分けるためには4つのルールが有効です」と森下さん。詳しく説明していただきました。
●ルールその1:「書類は入り口で見極める!」
書類が家に入ってから廃棄までの流れをスムーズにしておくと、ストレスが軽減されます。まずは「入り口で見極める」のがポイント。あまり利用していないショップのカタログや必要のないDMなどは、送り先に“配送停止”の連絡をしましょう。
クレジットカードの明細や電話料金など、最近ではウェブでの確認に変更すると、ポイントがたまるなどメリットも多いので試してみる価値ありです。まずは、入り口で書類を減らしましょう。
●ルールその2:“とりあえずボックス”を放っておくのはNG。分類&期限を決めて!
とりあえずあとで確認しよう、というスタンスでいると書類の山がどんどん増えていきます。結果的に、毎日のプチストレスを増やすことに。
一時的に書類を避難させておく「とりあえずボックス」を用意しても、そのまま放置しがちという人も多いのではないでしょうか。ボックス内は1週間に1回とか、1か月に1回とか、期限を決めて整理する習慣にしましょう。そして、すべてこのボックスに放り込むのではく、分類しながら入れましょう。分類のルールは3つ。
(1)不要な書類はすぐにゴミ箱へ
近くにゴミ箱を設置し、「とりあえずボックス」に入れる前に、判断を行いましょう。不要と判断したらゴミ箱へ。近くに置いておくと仕分けが早く進みます。
(2)すぐ処理が必要な書類は見えるところにはっておく
返事をしないといけない書類や、支払い書類などは見えるところにはっておきましょう。
(3)あとで確認したい書類のみ「とりあえずボックス」
「とりあえずボックス」はいろいろな場所に置くのではなく、一か所に決めましょう。
「とりあえずボックス」がきちんと機能するようになれば、ダイニングテーブルやカウンターの上が散らかりにくくなります。「あれどこに行った?」や、「あれやってなかった? どうしよう…」といったことが少なくなるはず。
●ルールその3:保管書類の仕分けは3つ「大分類」「中分類」「小分類」
どうしても保管しないといけない書類は、ファイルボックスにラベルをつけて管理するといいでしょう。
(1)「大分類」:ファイルボックスに見出しをつける
たとえば「家電説明書」「家関係」「学校関係」など自分が探しやすいタイトルをつけてみましょう。
(2)「中分類」:次は個別フォルダーで分ける
「家電説明書」なら、「リビング」「キッチン」「納戸」「子ども部屋」など、場所別に分けてもいいですね。「家関係」なら、「住宅ローン」「図面」「権利書」など3~4つぐらいまでが探しやすいポイントです。
(3)「小分類」:最後はクリアファイルにインデックス
探しやすく戻しやすい仕組みをつくるには、中身の見えるクリアファイル&インデックスがおすすめです。わが家も7年前にこの方法にしてから、維持できていてとても探しやすくなりました。
●ルールその4:クラウド管理で書類の量を軽減
極力書類を増やしたくないなら、やはりクラウド管理をおすすめします。便利なアプリがたくさんあり、書類をクラウドに保管しておけるサービスは、使い慣れるととても便利なのでもう手放せません。
(1)ノート保存・共有アプリ「Evernote」は家庭でも大活躍!
入ってきた書類を携帯で写真に撮り、タイトルをつけて保存するだけ。たとえば、水道料金などの公共料金は月1回写真に撮りEvernote(エバーノート)に入れるだけ。書類の中身の文字も検索できる機能がついているので、必要なときにすべての情報が携帯ひとつで検索できます。
写真だけでなくリンク先もはれて、メモも取れるのでお中元やお歳暮など、いただきもののリスト作成などにも便利です。また、必要な情報は家族で共有することもOK。月間アップロード容量は60MBまで無料です。
(2)学校プリントに特化したアプリ「おたよりボックス」
子どものプリントを撮影して管理でき、家族で共有できるのが魅力。子ども別に色分けして整理したり、通知機能もあったりと、大事な予定を見逃さない仕掛けが。このアプリはLINEで友達に共有できるのも便利です。月額500円です。
今回は書類管理の色々な方法をお伝えしましたが、書類はどんどんたまっていくものなので、保管している書類も見直しを行いましょう。
オフィスでも棚卸しがあるように、家庭でも年に1~2回は棚卸しを。一回つくった仕組みを維持していくためにも、メンテナンスをしっかりし、毎日増える書類に振り回されない暮らしで、日々のプチストレスを解消しましょう。