中国の伝統的なマッサージ「かっさ」。専用の板を使って皮膚の経絡や反射区をすって刺激することで、毛細血管に圧を加えて血液の毒を肌表面に押し出し、経絡の流れをよくするというもの。「いわば、東洋医学的なデトックスであるといえます」と教えてくれたのは、日本かっさ協会の島田淑子さんです。

そんな「かっさ」、専用の板は少々お値段がはりますが、じつはレンゲを使って手軽に行うこともできるそう。「顔の筋肉に沿ってレンゲを滑らせれば、リンパや血液の流れが整い、コリが解消。小顔効果が得られるだけでなく、肌にハリも出ます」と、島田さんもすすめてくれました。

100円ショップのレンゲでできる!小顔かっさマッサージ

レンゲは100円ショップなどで手に入りますが、肌触りのよい陶製のものを使ってください。

レンゲ
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おすすめなのは、こんなレンゲです。(A)のように、柄の先が丸く、少し曲がっているもの。欠けや塗りムラがあるものは避けましょう。また(B)のすくう部分(腹)に厚みがある、なめらかな陶製がベスト。先端がとがっているものは向いていません。

それでは実際にレンゲのかっさマッサージの手順を見ていきましょう。

(1)デトックスポイントを開く

デトックスポイントを開く

顔全体にクリームまたはオイルを塗る。レンゲの腹の部分を握り、柄の先端を使って、(a) 耳の前、(b) エラの角から耳の下、(c) 鎖骨の上を、それぞれ矢印の方向へこする。左右5回ずつ行う。

(2)顔全体をほぐす

顔全体をほぐす

柄の先を使い、(a) 小鼻の脇からこめかみ、(b) 口角から耳の中央、(c) 下唇の下から耳の中央に向けて、小さくクルクルと引き上げる。(a)~(c)を1セットとして、左右3回ずつ行う。

(3)あごのラインを引き上げる

あごのラインを引き上げる

柄を持ち、レンゲの腹の先をあごの先に当てる。耳の下まで、あごのラインに沿って滑らせるように引き上げる。左右5回ずつ繰り返す。

(4)老廃物を流す

老廃物を流す

腹の側面の片方を使い、(a) おでこの中央、(b) 小鼻の横、口角、あごの中央から、それぞれ耳の前に向け1回こする。(c) 耳の前から鎖骨の上に3回滑らせる。顔の反対側も同様に行う。

肩や首などのコリに比べて、実感しにくい顔のコリですが、じつは細かい筋肉が30以上もあります。そんな顔の表情筋のコリをかっさでほぐすことで、小顔効果や肌のハリが期待できるとされています。レンゲで手軽にチャレンジしてみてくださいね。