子どもが自由に動き回れて、友人をたくさん呼べる住まいにしたい、と中古マンションをリノベーションしたHさん。LDKにはワイドな壁づけデスクも設置しました。以前はたまにパソコンを開くときに使う程度でしたが、今ではワークスペースとして大活躍しています。完全にオープンな空間なので、家族とのコミュニケーションもスムーズ。梁を生かしてリビングとゆるやかに場を分けているのもリノベならでは。仕事がしやすく、家族とも仲よく暮らせるHさんのお宅を見せていただきました。
すべての画像を見る(全15枚)北欧家具が映えるLDKにワークスペースを
ナラ集成材で造作したデスクは、天板だけのシンプルなつくりなので、フレキシブルに使うことができます。奥行き550㎜、幅3mのワイドサイズで、2人ならんで作業しても余裕の広さ。「子どもが大きくなったら、スタディコーナーとしても使えそう。つくっておいてよかったです」(夫)。
ワークスペースがあるリビングで目を引くのは、デンマークから取り寄せたというソファ。天井は壁と同じ色にする予定でしたが、躯体現しのラフなテクスチャーが気に入って、そのまま生かすことに。北欧家具ともマッチしています。
お気に入りのダイニングテーブルが映えるように、床はグレーのフロアタイルをチョイス。壁はややグレーがかった白、ダイニングキッチンの壁はサンドブルーに塗装しました。さらに、キッチンの腰壁は夫婦がDIYしたもので、モルタル風になる塗料で仕上げています。
キッチン背面には、カウンターの笠木(腰壁上の天板)と同じ素材でバックカウンターを造作しました。
その上部には、ワークスペースと同じデザインの飾り棚を取りつけています。
【この住まいのデータ】
▼家族構成
夫30代 妻30代 長女乳児
▼リノベを選んだ理由
子どもが自由に動き回れて、友人をたくさん呼べる開放的な空間が欲しかったから。
▼住宅の面積やコスト
専有面積/83.17㎡ 物件価格/1235万円(税込み) 工事費/1279万円(税・設計料込み)
廊下を拡張して暮らしのスペースに
玄関土間からリビングへの通路幅は、最大限に広くして開放感をプラス。ただの通路にするのではなく、LDKとつながりをもたせたフリースペースのような空間になりました。
そんなスペースに置いたのは、シンプルな木製チェスト。オムツなどの育児用アイテムをスッキリ収めつつ、上にはアートや植物をセンスよくディスプレイしています。
玄関土間の床は汚れが目立たないようにダークカラーに。その先にはウォークインクローゼットを新設しました。
ウォークインクローゼットには、外出時に使うものや家の中のものをまとめて収納しています。
サニタリーもLDKの雰囲気にインテリアを統一
洗面脱衣室は当初予定していたよりも広いスペースを確保しました。「入浴後、長女のお世話などもしやすいです」と夫妻。
洗面ボウルは、家全体のイメージとぴったりだったというサンワカンパニーの製品を選びました。
「リノベで開放的な空間にしたかった」というHさん夫妻。寝室やサニタリー以外の空間を極力壁や扉で仕切らないようにしたことで、20畳越えの開放的なLDKとオープンなワークスペースを叶えることができました。
間取り(リノベーション前後)
リノベーション前
リノベーション後
設計・施工/ゼロリノベ(groove agent)
「大人を自由にする住まい」、もっというなら経済的開放を目的とした「家の探し方」「家のつくり方」を提案すること、をコンセプトに建築家、不動産投資家、建築用CGモデル制作会社の経営者、元銀行員などが集まってできたリノベーション会社。物件探しから設計。施工まで、トータルに行っている。
撮影/小川 聡 ※情報は「リライフプラスvol.41」取材時のものです