長女の誕生を控えていた石井さん夫妻は、実家から近い立地と周辺環境に魅力を感じ、両親から受け継いだ築50年以上の団地をリノベーションしました。2室をつなげてLDKが広く取れるように間取りを変更。床は無垢のタモ材、壁は調湿・消臭効果のある漆喰で仕上げています。LDKの奥には子ども部屋をつくり、将来子どもが成長して個室が必要になったときも、家族のコミュニケーションが自然と取れるような工夫がされています。

リビングでくつろぐ石井さん家族
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目次:

素足でも気持ちがいい無垢材の床子どもに目が届きやすいL字型の対面キッチンリビングと室内窓でつながる、将来の子ども部屋間取り(リノベーション前後)

素足でも気持ちがいい無垢材の床

リビングで子どもと遊ぶ父と子

LDKを中心にして、「子どもの成長が見守れるように」間取りを見直した石井邸。既存の洋室と居間をひと続きにして広々としたリビングダイニングを実現しました。

上階の配管が通る天井は組み直して防音性と断熱性を向上。床にオモチャなどが散らかってもすぐに片づけられるように、壁面収納や扉つきのクローゼットをつくり、子どもが元気に遊び回れる安心・安全な空間ができ上がりました。

ワークスペースの椅子で遊ぶ子ども

テレビボードの隣には、ワークスペースとして活用できるデスクを造作。妻がメイクをするときや、ちょっとした作業にも大活躍しています。

収納の下に照明を設置

収納の下に照明を設置して、使い勝手をアップ。

室内窓とニッチ

隣室に設けた採光用の室内窓とニッチがアクセントに。好きなものが飾れるように壁面には飾り棚を取りつけました。

雑貨などを飾ったニッチ

好きなものを飾るためにつくったニッチ。

ナチュラルなカーテンレール

カーテンレールはインテリアに合わせてナチュラルなものを選びました。

【この住まいのデータ】

▼家族構成
夫30代 妻30代 長女

▼リノベを選んだ理由
木をふんだんに使ったナチュラルな雰囲気と、広々した空間で子どもの成長を見守りたかったから。

▼住宅の面積やコスト
専有面積/65.00㎡ 工事費/750万円(税・設計料込み)

子どもに目が届きやすいL字型の対面キッチン

木の温かみが感じられるキッチン

スペースを広めに取ったキッチンは、木の温かみが感じられるカフェのような雰囲気。キッチンからはリビングダイニングが見渡せ、調理や片づけなどの作業中でも子どもに目が行き届くよう、L字型の対面式としました。

センスよく並べられたキッチンツール

コンロ側の壁面はサブウェイタイルで仕上げ、カフェのような雰囲気に。キッチンツールもセンスよく並べられています。

木で仕上げたキッチンの腰壁

室内のイメージに合わせてキッチンの腰壁も木で仕上げました。

デッドスペースにストック用の収納を造作

キッチンと窓の間にあるデッドスペースにストック用の収納を造作。

可変性のあるLDK

家族が増えたときにもうひと部屋つくれるように、LDKの位置と広さが考えられています。

リビングと室内窓でつながる、将来の子ども部屋

LDKの奥に配置した子ども部屋

子ども部屋はLDKの奥に配置し、壁に室内窓を設けて光と風が取り込めるようにしました。将来子どもが大きくなって個室が必要になったときにも、「自然と親子が顔を合わせられるように」という思いが込められています。壁の間には通気層を設けて結露対策もバッチリ。

ワークスペースで作業する夫

在宅ワークが増えたため、子ども部屋を一時的に夫のワークスペースとして活用。「個室なので家の中でもオンとオフの切り替えがしやすいです」(夫)。

デスク上の収納棚

デスクの上には収納棚を造作し、必要なものがすぐ手に取れるようにしました。正面に設置した有孔ボードは、小物などをフックに掛けて収納できます。

オリジナルの洗面台

モールテックスの質感が印象的なオリジナルの洗面台はヘキサゴンタイルで遊び心をプラス。トイレ側の壁の厚みを利用して造作したニッチで収納も確保しました。

清潔感を重視したトイレ

清潔感を重視したトイレはスペースを広げてゆったりと使えるように。「デザインはもちろん、小さな部分までこだわり、自分たちが思い描く住まいをつくり上げていく。その楽しさがリノベーションのいちばんの醍醐味だと思います」と石井さん。お気に入りの空間だからこそ、きれいに保ちたいという気持ちも自然と生まれ、今まで以上に片づけや掃除もするようになったそうです。

間取り(リノベーション前後)

リノベーション前の間取り図

リノベーション前

リノベーション後の間取り図

リノベーション後

設計・施工/フレッシュハウス
神奈川県横浜市に本社をおく総合リフォーム企業。キッチン、トイレ、バス、洗面台、リビング、収納棚、収納庫、エクステリア、介護リフォームまであらゆる空間・ジャンルに対応可能。マンションリノベはリニューアル事業部が担当窓口。

撮影/相澤利一 ※情報は「リライフプラス vol.38」掲載時のものです