ペットが室内で快適に過ごしてほしい。そんな願いからか、ペット用ティピーテントがはやっています。商品として購入ができますが、DIYに挑戦する人もちらほら。自宅リビングに合わせてペット用ティピーテントを自作したという日刊住まいライターが、DIYレシピを紹介。つくるときのコツや、自宅での使い方について語ります。

手づくりのペット用ティピーテント
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目次:

まずは主役のペットと使用ベッドのサイズを測定するティピーテントの材料、生地や木の棒、麻ヒモなどを用意するいざペット用ティピーテントを手づくりスタート!ペットの落ち着く場所に配置。おしっこトレーとは離して!アロマワックスサシェやグリーンと合わせるとおしゃれな空間に

まずは主役のペットと使用ベッドのサイズを測定する

ペット用ティピーテントとベッド

まずはペットのサイズと普段使っているベッドを測定してティピーテントづくりスタートです。測定の仕方は筆者のケースをもとにして説明します。

座ったときのサイズで高さを決める

ティピーテントの高さはペットがお座りしたときの背丈+ベッドの高さ+α(10㎝~20㎝)になります。

わが家の4歳の黒柴を例に説明しましょう。お座りしたときの背丈約50cm(参考:体重約9kg)。普段使っているベッドサイズは約幅65cm、奥行き50cm、高さ9cmです。ですからティピーテントの高さは59㎝(50㎝+9㎝)+10㎝~20㎝でつくります。

ティピーテントの材料、生地や木の棒、麻ヒモなどを用意する

次にティピーテントをつくる材料を用意します。

①生地:テントとなる布はしっかりとしたキャンバス生地などがおすすめです。

②木の棒と麻ヒモ:テントを支える棒4本と麻ヒモ(少し太め)を用意します。木の棒はホームセンターで購入できます。できれば木の棒の足の部分(床と接する部分)に付ける滑り止めがあるとよいでしょう。

※棒の長さは約1mのものを使っていますがテントのサイズにより調整してください

ティピーテントを支える木の棒と麻ヒモ

③切れ端の布またはバンダナ、安全ピン、(布用両面テープでも可):最後にテントを固定するために切れ端の布やバンダナなどを使い飾ります。

ティピーテントを固定するための道具

いざペット用ティピーテントを手づくりスタート!

ペット用ティピーテントの生地の裁断

①まず布を三角に3切れ裁断します。わが家のペットの身長を考慮して以下写真のサイズにしました。その3枚を縫い合わせますが、その際に3枚縫い合わせたいちばん右側だけ筒状に縫います(筒状に棒を入れるため棒の直径に合わせてつくります)。

ペット用ティピーテントの支柱となる4本の棒

②棒1本は筒状の部分に入れて、3本をテントに合わせて組み軽く麻ヒモで固定します。棒の組み方は自由ですが、4本を互い違いにして組むと固定しやすくなります。

ペット用ティピーテントのサイズを調整できるよう安全ピンで固定

③テントの布の左側はあえて筒状には縫わず調整ができるように安全ピンで留めています。筒状につくっても問題ありませんが、わが家ではベッドを季節で変える時があるのでベッドサイズに合わせてできるように安全ピンで固定しています。同じベッドを使っている方は縫ったり両面テープでつくるのもよいと思います。

麻ヒモで棒4本と布を巻き込みしっかりと固定

④麻ヒモで棒4本と布を巻き込みしっかりと固定します。ここで麻ヒモを使用する理由は滑りにくく固定しやすいからです。決まった縛り方はありませんが、棒の間を縫うように縛ってください。

見た目も考えさらに布で縛って固定

⑤麻ヒモだけでも十分固定されます。しかし見た目も考えさらに布で縛って固定します。可愛いバンダナやハンカチなどで縛ってもよいでしょう。これで完成!実際にベッドを入れて、ペットが快適に寝られるのかを確認しましょう。

ペットの落ち着く場所に配置。おしっこトレーとは離して!

ティピーテントはペットが落ち着く位置に配置

ペットが落ち着く位置にティピーテントを配置

出入りしやすいことを基本に配置すべきですが、いちばん大事なことは、ペットがゆっくりと寝られる環境をつくってあげることです。

筆者の家にはリビングにペットスペースがあるので、人がまだ起きている時間帯で電気がついていても寝られるように、正面ではなく横向きに置いて少し隠れるような配置にしました。

以前は真正面にしていたのですが別の暗い場所にわざわざ移動して寝ていた傾向があったので、横向きに変えてみました。その後はきちんとベッドで寝るようになっています。

おしっこトレーは寝床と離すことで清潔に

リビングのペットスペース

ティピーテントの寝床はなるべく排泄する場所から離してあげましょう。

これはよく言われていることなのですが、寝るところと排泄場所が近いと食糞の行動が出てしまう傾向があります。犬や猫はとてもきれい好きなので自分の場所が汚れるのを嫌います。それが食糞へと繋がってしまうこともあるそうです。

うちの場合も小さい頃は狭いケージの中にベッドとシートを並べて置いていたので食糞行動がありました。現在は絨毯を敷いてペットのスペースをつくり、その端と端に寝床とシートを離して置いています。今では食糞の行動もなくなり安心しています。

アロマワックスサシェやグリーンと合わせるとおしゃれな空間に

アロマワックスサシェを掛けたペット用ティピーテント

ペットを飼っている方の悩みに「ペット臭」があります。やはり犬も独特のニオイがあるので気になっている方は多いと思います。

市販の消臭スプレーなど売っていますが、筆者は手づくりのアロマワックスサシェをつくりニオイ対策をしています。ロウからつくるアロマワックスサシェには、犬への安全性が確認されたアロマオイルを含ませています。

犬は人の何倍ものニオイをかぎ分けることができます。ですから、人間がいいニオイだと思っても、大きなダメージを受ける可能性があります。アロマオイルは使用前に必ず犬にとっても安全なものか、ペットショップやかかりつけの獣医さんに確認してください。

またトイレなどのニオイ対策に飾るとよいと言われている観葉植物も近くに置いて空気をきれいにしています。観葉植物は部屋のインテリアにもなるのでおすすめのニオイ対策です。

●教えてくれた人/安藤佳世子さん
北欧式整理収納プランナー、アロマテラピー1級。実家を二世帯住宅に建て直し「よりよい暮らし」をつくるため家やインテリア、生活について発信中