こんにちは、エッセイストで整理収納アドバイザーの柳沢小実です。暮らしをおしゃれで快適にする整理収納術や、衣食住にまつわるさまざまなアイデアを提案していきたいと思います。皆さんの暮らしのちょっとしたヒントになったらうれしいです。

暮らしの変化に合わせて、自分に必要なものを選択する

9月に新居へ引っ越しました。これまで賃貸マンションを転々としていましたが、ひょんなことから一軒家に暮らすことに。そのため、これまでと生活が大きく変わった部分もあります。

生活を変えるのに、引っ越しは最良の機会。家事については、30代と同じやり方ではそろそろ難しいなと感じていました。仕事が忙しく、体力が少しずつ落ちてきたためです。

そこで、「物を減らし」、「いくつかの家事用家電を導入」しました。

いくつかの家事用家電を導入
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キッチンに関しては、ミニマリストほどではないものの、しっかり検討してひとつひとつ手に入れてきたため、極端にものが多いわけではありません。それでも、木べらや包丁、旅先で手に入れた調理器具などがじわじわと増えていたので見直すことに。なんとなく使いにくかったものを間引きました。

そしてずっと大事に抱えこんでいた二軍の食器類も、思いきって手放しました。「大きい」「重い」お皿や鉢、重ねにくい形の器、10年以上使っていないけれど大好きでもっていたかったカップなどを、新居にいらした方に「お好きなものをどうぞ」と持ち帰ってもらったのです。北欧アンティークから人気のある作家ものまで、多くのものが新しい持ち主に引き継がれていきました。

キッチンの物量のおよそ1~2割を減らして収納スペースをコンパクト化した分、大容量の食洗機をつけました

このようにしてキッチンの物量のおよそ1~2割を減らして収納スペースをコンパクト化した分、大容量の食洗機をつけました。朝昼晩と、使った食器をその都度食洗機に入れて、夜寝る前にスイッチオン。朝には乾燥まで終わっているので、朝食の支度をしながら食器を元の場所に戻してリセットしています。なにより、夫が率先して片づけてくれるようになったのが(入れ方が私より上手!)いちばんうれしい変化でした。

 

とはいえ、導入を見送ったものもいくつかあります。引っ越す前は、トースターも置けたらと楽しみにしていましたが、置き場所がなくて断念。これまでに引き続き、魚焼きグリルと焼き網を使うことにします。また、同様の理由で炊飯器も相変わらずないままですが、これについては、いよいよ鍋で炊くのが面倒になったときに、また検討することに。

水切りカゴをなくしたこと

今回の最大の変化は、水切りカゴをなくしたことです。アイランド型のキッチンで食洗機も入れたため、試験的に水切りカゴをなくして様子見しています。どうやらなくても大丈夫なようで、生活感を出していたのは洗い上げカゴだったことも判明。シンクに「たためる水切り」(IKEAで購入、ニトリにもあるそう)を渡して、フラットな状態をキープしています。

 

これらの変化は、料理や家事にもっと前向きに取り組みたいという気持ちが出発点になっています。しばらく前から買い物の半分以上を宅配やネットスーパーに担ってもらっていて、このたび洗い物からも解放されたら、義務感になっていた料理を楽しむ余裕が生まれてきました。少しずつ暮らし方は変わっていくのだな、と実感しているこのごろです。

【柳沢小実さん】 エッセイスト・整理収納アドバイザー。手間をかけずすっきり見せる収納を日々研究中。また、豊かな暮らしにまつわる著書、雑誌への連載など多数。日々の記録や掲載誌情報などを、Instagram「tokyo_taipei」で発信。