築28年の中古住宅を購入し、工事費1290万円かけてリノベーションした佐藤さん。夫婦ともに自然なテイストの空間が大好きで、ナチュラルなデザインも得意とするスタイル工房に設計・施工を依頼したそうです。床の無垢材をベースに、集成材や合板、木目調を使い分け、素材の優しさを感じる住み心地のいい家を手に入れました。

住みごこちの良い家
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目次:

キズも味わいになる無垢材の魅力集成材や合板などをバランスよく使い分け木質感にタイルのアクセントをプラス

キズも味わいになる無垢材の魅力

開放的で明るいリビング

アイランドキッチンと吹き抜けのある、開放的で明るいLDK。キッチンを軸にダイニングとリビングがL字型でつながっています。床は無垢パイン材のオイル仕上げで、木目が自然で足触りもやわらかいのが特徴です。「家の中では素足で過ごすのが好き。子どもが保湿クリームを塗った足で歩き回っても、木が吸収してくれるのかテカテカしないのがいいですね」と妻。

LDKの一角にはハンモックやロープを吊り、子どもたちが思い切り遊べる空間を用意しました。長男は広々したLDKを三輪車で縦横無尽に駆け巡っているそうで、「床はやわらかいぶん、キズも付きやすいですが、無垢材だから味になるのもいいですね」(妻)

集成材や合板などをバランスよく使い分け

アイルランドキッチン

家族みんなで料理ができるほど広いキッチン。アイランドキッチンの面材には木目を選びました。ダイニングとキッチンの天井はシンプルで柔らかな色合いのシナベニヤ張り。

ウッドデッキとつながるダイニングスペース

ウッドデッキとつながるダイニングスペース。壁を取り去って筋交いで補強しています。見通しがよくなって、明るさと広がりが出ました。

ナチュラルテイストの壁面収納

ダイニングの壁面収納には木のルーバーの扉をつけてナチュラルテイストに。造作のカウンターやテレビボードなども白木で統一し、随所に木の質感を感じることができます。

吹き抜けで2階とつながるリビング。階段の踊り場からはLDK全体が見渡せます。

2×4材の手すり
吹き抜けで2階とつながるリビング

階段や吹き抜けの手すりは、2×4材。ざっくりとした無垢の質感が夫妻の好みにピッタリだったとか。

プレーンなイメージのベッドルーム

リフォーム前は和室だった2階の寝室。畳をパインのフローリングに替え、壁・天井は白く塗装してプレーンなイメージの部屋に生まれ変わりました。

木質感にタイルのアクセントをプラス

モザイクタイルがアクセントの洗面カウンター

造作の洗面カウンター。洗面台の天板には木目の詰まったタモの集成材を採用。アイアンのタオルバーやモザイクタイルを合わせました。カウンター下には木目の扉を付けて隠す収納に。水に強いクッションフロアも木目柄をセレクトしました。

ブルーのモザイクタイル

ブルーのモザイクタイルが、洗面台回りに爽やかさをプラス。

階段下空間を利用したトイレ

階段下空間を利用したトイレ。ニッチの棚板やペーパーホルダーに木をあしらいやわらかい雰囲気に。

トイレのニッチ(飾り用の凹み)

元々あったトイレのニッチにはアッシュ集成材の天板をプラスして木質感をUP。

テラコッタ調の色合いの玄関ポーチ

玄関ポーチと土間の床は名古屋モザイクのタイル。テラコッタ調の色合いでナチュラルな住まいの雰囲気にもよく合います。

木目調の玄関ドア

玄関ドアも木目調のものを採用。庇の天井には羽目板をあしらい、ナチュラルな雰囲気に仕上げました。「いずれ、吹き抜けの壁も板張りにしたいし、ペレットストーブも入れたいです」と夫。今以上のナチュラルな暮らしに向かって、さらなる夢を育てているところです。

設計・施工/スタイル工房
取材/松川絵里
撮影(MATERIAL)/山田耕司
※情報は「住まいの設計2018.09月号」掲載時のものです。