「いつか家をもつなら、中古マンションを購入して自分らしいインテリアにしたい」と考えていた佐藤さん夫妻。通勤に便利な都心の物件を何件も見て回った中で、東京都港区にある築12年のタワーマンションの一室に一目ぼれ。以前から雑誌で見て気になっていたというブルースタジオに依頼し、工事費960万円(税・設計料込み)をかけて、家族と2羽のウサギが快適に暮らせる住まいを作り上げました。

夜景が美しいLDK
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目次:

ウサギが駆け回れるLDKは眺めも最高LDKと個室をぐるりと回遊できる間取り斜めの廊下で玄関に明るさをプラス

ウサギが駆け回れるLDKは眺めも最高

うさぎが過ごしやすいカーペット

「仕事帰りの夜に内見したとき、窓の先にきれいな夜景が広がっていて購入を即決しました(笑)」という夫妻自慢のLDK。2羽のウサギを飼っている佐藤さん夫妻は、床の大部分を毛足の長いウール100%のカーペット敷きにしました。

おかげで、ウサギたちは滑ることなく自由に家じゅうを動き回れるように。

うさぎがいる暮らし

ウサギは基本的にケージ飼いですが、日に何度かは外に出して家の中をお散歩させています。コンセントをかじったりしないよう、高めの位置に設置するなどの工夫も。

吊戸棚を撤去したオープンキッチン

キッチンの位置は既存のままですが、吊り戸棚を取り払ってフルオープンに変更。妻が独身時代に購入したアンティークのテーブルに、トム・ディクソンのペンダントライトを添えています。

キッチンはオリジナルで造作しつつも、レンジフードは既存を利用してコストアップを防ぎました。カウンター下部にはミーレの食洗器や電気オーブンを収納しています。背面は大容量のカウンター収納に。

LDKと個室をぐるりと回遊できる間取り

LDKから個室を回遊できる間取り

フリーでグラフィックデザインの仕事をしている妻のワークスペースと寝室は、LDKからぐるりと回遊できる間取りに。妻が祖母から譲り受けたという足踏みミシンには、家族写真や2羽のウサギを描いた絵などを飾っています。

ワークスペースは2WAY

LDKからつながる妻のワークスペースは、小ぶりながら、窓のおかげで閉塞感はありません。将来は子ども部屋として使う予定。

ワークスペースにある扉の先は寝室。仕事部屋と寝室との間仕切り壁は斜めにし、限られた空間でもできるだけ広がりを感じられるように工夫しています。

既存の扉がなじむ寝室

斜めにした間仕切り壁のおかげで寝室はの広さをたっぷり確保できました。右側の扉はワークスペース、左側の扉はLDKにつながっています。どちらの扉も既存を塗装して再利用。「使える状態のものはなるべく利用することでコストダウンになります」とブルースタジオの冨塚さん。

「こういう細かい気づかいと工夫にたびたび驚かされつつ、ブルースタジオさんにお願いしてよかったと痛感していました」と夫妻は話します。

大容量のWIC

寝室の一角には、家族で使う大容量のWICを備えています。

斜めの廊下で玄関に明るさをプラス

光が届く玄関

できるだけ壁を取り払って明るくすることを希望した佐藤さん夫妻ですが、中でも玄関ホールの暗さ解消は必須でした。そこで、玄関ホールからLDKへ続く廊下を斜めに振って、明るさと広がりを感じる間取りに。

玄関は白×ベージュでまとめて、上品な印象に仕上げています。「以前よりもぐっと明るくなりつつも、玄関からLDKが丸見えにならないので気に入っています」と妻。

外国のホテル風サニタリー

浴室と洗面室は、夫が海外出張で滞在してきたホテルをイメージした空間。洗面室の床はキッチン同様に大判タイル、浴室はモザイクタイル、立ち上がりはボーダーのタイルと、場所ごとにバリエーションをつけました。

水回りの設備は夫妻が厳選。洗面ボウルはイタリア製の「CATALANO(カタラーノ)」、トイレはドイツ製の「DURAVIT(デュラビット)」の壁付け式をチョイスしています。

「子どもが生まれる前から一緒に暮らしているウサギたちなので、少しでもストレスなく暮らせる環境にしたかった」という夫妻。家族もウサギも毎日を楽しみながら暮らせる住まいが完成しました。

撮影/水谷綾子
設計/ブルースタジオ
※情報は「リライフプラスvol.30」取材時のものです