「自分たちの暮らしに合わせた空間をつくりたい」という想いからリノベーションでの家づくりを選んだ増井さん夫妻。共働きのためお互いの通勤に便利なエリアに絞り、ゆったり暮らせるよう80㎡以上の広さを条件に物件を探しました。そして、名古屋市南区にある約92平米のメゾネットタイプの最上階物件と出会い、1240万円で購入。デザインのテイストが気に入ったというリノキューブにリノベーションを依頼し、工事費920万円(設計料込)で男っぽいのに可愛さもある唯一無二の空間を手に入れました。
すべての画像を見る(全11枚)男っぽい×かわいいがミックスされたLDK
夫妻の家づくりの要望は、「男っぽい家」(夫)と「かわいい家」(妻)という一見相反するものでした。その要望が叶ったというLDKは、コンクリートの躯体現しやラフな構造用合板を使った内装に、キッチンのイエローの壁やブルーのタイル、カラフルなソファなど女性らしい色使いで華やかさがプラスされた空間。
ハードな素材に温かみのある杉フローリングがバランスよく似合っています。「フランネルソファ」で購入したロータイプのソファも絶妙にマッチ。
リビングダイニングのディスプレイラックの棚の間からは、階段下のホビーコーナーが見えるようになっています。
キッチンは壁側に収納カウンターを造り付け、上部には棚を設けて”見せる”収納に。奥にはストック食材をしまうパントリーを設置しています。冷蔵庫がリビングダイニングから見えないように配置を工夫しました。
キッチンカウンターは手元が隠れる高さに。独特の味わいがあるブルーのタイルがポイントです。
廊下や階段下を楽しいホビースペースに
玄関は下階にあたる5階にあります。玄関を入ると右手に黒板塗装されたボックスがあり、向こう側はウォークインクローゼットになっています。上部を少し開けることで、通風と採光を確保できています。
廊下の正面にはディスプレイラックを設置。子どもの写真が飾られているスペースがあったり、自転車が立て掛けられていたりと楽しい雰囲気を演出しています。
また、土間を広くとったので、家族でお出かけする際もラクラク。下駄箱は床から浮かせて圧迫感をなくし、扉を引き違い戸にしたことで出し入れがラクにできます。腰かけて靴が履けるようにベンチも設けました。
階段下はオープンながら適度な”こもり感”が楽しめるホビースペースに。夫が本を読んだり妻が海外ドラマのDVDを楽しんだりと大活躍しているそうで、将来は子どもの勉強スペースとしても使う予定です。階段の壁面にも絵や写真を飾って楽し気な雰囲気に。
5階にある寝室はモノトーンでまとめたシンプルな空間。右手奥に進むと廊下から見えた黒板塗装に囲まれたウォークインクローゼットがあります。
リビングダイニングと廊下はフローリング、階段や個室などのプライベート空間はカーペットと、床材を使い分けました。6階の2部屋は仕上げをやり直してリフレッシュ。将来は子ども室にするなど、家族の成長に合わせてフレキシブルに使う予定です。壁はDIYで塗装しました。
水まわりはLDKのあるメインフロアに配置
玄関を上がって廊下を進んで行くと、2つの構造用合板の引き戸が並びます。右が洗面と浴室、左がトイレにつながっています。黒板塗装やディスプレイラックで、廊下を歩くのも楽しいひとときに。
トイレは床をタイルに変更し、一面だけ壁をブルーに塗りました。大きな鏡の周りにモザイクタイルを施した洗面台は妻のお気に入り。夫妻が希望した男っぽいけどかわいい雰囲気と多めの収納を実現した増井家のリノベーション。
「6階は子どもの成長に合わせて手を加えながら使う予定。6階があるおかげで、5階を日常空間として家族みんなで楽しく使えて気に入っています」と話してくれました。
撮影 飯貝拓司
設計・施工 リノキューブ
※情報は「リライフプラスvol.16」取材時のものです