収納王子・コジマジックが家づくりの達人たちににその極意を聞き、理想の住まい実現のヒントを探ります。今回ご紹介するのは、2015年に東京・世田谷区内の中古マンションを購入し、解体を含め大工さん+家族4人で約2.5か月かけてほぼDIYで自邸を完成させた、人気リノベーション会社・フィールドガレージ代表の原直樹さんの住まい。

目次:

至る所に収納が!オープンなキッチン収納王子も脱帽のデッドスペース活用術DIYリノベは永遠に

至る所に収納が!オープンなキッチン

キッチン
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専有面積64・67平米の原さん宅のリノベーションは、リビンクダイニングに隣接していた和室をなくすことで広々とした空間を実現しています。

またキッチンも壁をなくし、代わりに大きな作業カウンターを設置してリビンクダイニングとつなげました。

寝室はややコンパクトにしてそのぶん玄関の収納スペースを拡大。サニタリーは位置を変えずに設備や内装を一新しています。

大規模なリノベーションに解体から家族で携わるとはさすがは建築家ファミリーです!

キッチン

対面式からLDと一体になったオープンスタイルキッチンを見てみましょう。

大判のタイルを貼った大きなカウンターは、パンや味噌などを手づくりするという妻の作業台として大活躍!下部は両側から使える収納になっています。

冷蔵庫の上にも収納が。 自分たちで解体したからこそ、“ここが使える”と分かるんですね。

キッチン

シンク横に造り付けた食器棚の扉は、古材や古い建具を取り扱う葉山の「桜花園」で購入。さらに食器棚の下は家電置き場に。

炊飯器のスライドテーブルなど、収納力だけでなく機能性も抜群!所々で収納王子を唸らせます。

収納王子も脱帽のデッドスペース活用術

廊下

続いて最近貼ったという床のタイルやマリンランプ(船舶用照明)が印象的な玄関を見ていきましょう。

爽やかなカラーの玄関タイルは最近貼ったものなんだとか。

右手手前には既存の下駄箱(扉を黒く塗装)があり、その隣にコートなどを掛けられるクローゼットを新設しています。

玄関収納 

マンションで玄関にコートを掛けられるスペースがあるのって貴重ですよね。

外出時に上着をサッと取り出せるのも便利ですし、ゲストをお迎えする際もとってもスマート。

廊下

「これまたすっごい所を見つけましたね!」と収納王子も驚いた収納スペースはなんと廊下の上に!

アウトドア用品など置き場に困ってしまうものの収納として活躍しそうです。

「中が空洞だったら、どこでも収納に活用できる」原さんのデッドスペース活用術に収納王子も脱帽です。

DIYリノベは永遠に

長女の部屋

美大に通う長女の個室は、収納王子もびっくりのアーティスティックな空間。

壁と天井の色を自分で塗り替えただけでなく、フローリングだった床もPタイルに貼り替えてしまったそう。

押し入れ上部を利用したベッドもユニーク。

古いレコードや自身の作品などがディスプレイされ、この部屋を存分に楽しんでいる様子が伝わってきます。

主寝室 ベッド

おしゃれすぎる配色センスの長女の部屋とは一転、主寝室は白を基調としたシンプルで爽やかな空間に。

部屋ごとのギャップがたまりません!

床はバーチフローリング、壁はLDと同じ珪藻土仕上げとなっています。

建具の位置を変更したことで廊下側にあったクローゼットは撤去し、新たにルーバー扉を備えたクローゼットを設置しています。

ルーバー扉を備えたクローゼット

クローゼットのルーバー扉は、大工さんの手づくり。

「ルーバーだと、クローゼットの中に湿気がこもらなくていいですね。羽根の角度も自由に変えられるし、手動なところもまた素朴でいい!」と収納王子。もちろんベッド下は収納に。

「好みや使い勝手に合わせて変えていけばいい」との言葉どおり、原さんの住まいのDIYは現在も継続中。

完成ではなく進化・変化を楽しむ住まい、とってもうらやましいです!

好みは変化する、だからその変化に応じて住まいもリノベーションする。

固定観念にとらわれず、住まいに対してとてもフレキシブルな原さんファミリーの住まいはこれからも進化し続けそうです。

※物件価格、工事費、ご家族の年齢等は「リライフプラスvol.29」取材時のものです。

収納王子コジマジック

【一般社団法人日本収納検定協会 代表理事 小島弘章】片づけ・収納・住まいに関する確かな知識と実績を持つプロフェッショナルでありながら、松竹芸能で25 年の芸歴を積んだ男性ライフスタイル系タレントのパイオニア。整理収納に” 笑い”を取り入れたセミナーが話題となり、年間講演依頼数は200 本以上、著書・監修本は累計40万部を超える。“収育”を理念として掲げた一般社団法人日本収納検定協会を設立し、お片づけを楽しむ検定「収検(収納検定)」をスタートさせる。そのほか収納グッズ開発やマンションの収納監修など、日本や中国を中心に幅広く活躍。

原 直樹さん[フィールドガレージ代表]

21歳の長男、18 歳の長女、妻の4人家族。コンパクトマンション、古くて広い借家など様々な家での暮らしを経て、2015 年に東京・世田谷区内の中古マンションを購入。解体から自分たちで行い、大工さん+家族4人で2.5か月かけてほぼDIYで自邸を完成させた。フィールドガレージはリノベーション・新築だけでなく、不動産仲介、オーダー家具の製造・販売、インテリア商品のオンライン販売まで幅広く展開する。

東京都目黒区上目黒2-12-8-1F
telephone*03・6715・6901

※情報は「リライフプラスvol.29」取材時のものです