第2子の誕生をきっかけに新居の準備を始めた辻田さん一家。友人の紹介でフィールドガレージに相談し、閑静な住宅街に建つ築45年のヴィンテージマンションの1階を購入。1年前に前の住人がリフォームした部分をうまく生かしながら、庭付きの開放的な住まいを実現させました。
LDKに和室を取り込んで大空間に
すべての画像を見る(全10枚)横浜市港北区にある辻田さん一家の住まいはヴィンテージマンションの庭付きの1階。採光のよさ、ゆったりした周辺環境のほか、建物の古さを感じさせないモダンな雰囲気も気に入って購入を決意しました。
1年前にリフォームされていたので、コスト削減も考慮して既存を生かすリノベを希望。リビングダイニングは間取りを変えずに、隣接する和室の壁を外すことでいっそう広がりのある空間が生まれました。
ダイニングの主役にもなっている壁の造り付け食器棚は、前の住人が設置したものを壊さずに残しました。「新しく買った家具では出せないレトロな雰囲気が気に入っています」と夫。
家具はマンションが建てられた1969年に合わせて、その時代のものを選んでいます。ちなみにダイニングチェアは「イデー」で購入した1950年代に長大作がデザインしたもの。
リノベーションのテーマはヴィンテージモダン。テレビが置かれた壁面は、夫自らブリックタイルの上に塗装を施しました。
決め手のひとつは戸建てのような庭
マンション購入の決め手のひとつとなったのは、まるで戸建てのような庭。ここで子どもと一緒に遊ぶことも多いそう。今後、ウッドデッキを設置するなどして手を加えていく予定だとか。
以前は壁で仕切られていた和室は壁を壊し、窓側に新たに腰壁を設置。リビングと続く開放的な空間になりました。
和室の壁はライトグレーに塗装し、モダンな印象に。アクセントになっている照明はイサムノグチのデザイン。
白いタイル貼りのナチュラルなキッチン
キッチンは妻の意見を中心に設計。吊戸棚やハンガーを取り付け、できる限り収納スペースを確保しました。
「カウンターからリビングを見渡せるので、子どもが小さい時期は助かります」と妻。
キッチン本体は「IKEA」のシステムキッチン。収納や動線を考えてレイアウトを何度も検討したそうです。
ベビーカーを置きやすい広めの玄関
玄関の隣にある子ども室を少し狭めて、玄関スペースを使いやすく拡張。靴箱として、無印良品で購入した引き出し式収納をぴったり収めました。
ベビーカー専用の置き場も確保。
そして辻田邸は古い物件にしては珍しく、天井が260㎝もあるので、狭い廊下でも圧迫感がありません。ドア上のナンバープレートは「ヒースセラミックス」のもので、夫が出張で訪れたロサンゼルスで購入したという思い出の品。
玄関の隣にある子ども室は、壁や床などを既存のまま残し、ほとんど手を加えていません。子どもがまだ幼い現在は、来客時の寝室スペースとして使っているが、子どもの成長を見ながら少しずつ手を加えていく予定とか。
「子どもが小さい期間は短いですが、日常生活を少しでも快適にしたかった。”この部屋は〇〇をする部屋”と最初に目的を決めすぎず、生活をしながら部屋の役割を決めていきたい」と話してくれました。
設計・施工/フィールドガレージ
撮影/山田耕司
※情報は「リライフプラスvol.15」取材時のものです