長男が生まれ、Mさん夫妻は当時住んでいた50㎡弱の賃貸マンションの窮屈さから、引っ越しを決めたそう。「賃貸で家賃を払い続けるのはもったいない」(夫)との考えから、住宅の購入を検討しました。予算に合うのは中古になるため、設備の更新が必要。どうせならば、リノベーションで好きなようにしたい!という流れでリノベを選択。リノベーションは、物件探しからワンストップでサポートしてくれるフィールドガレージに依頼しました。物件は同社から紹介を受けた東京都杉並区、平成6年築のマンションに決定。金額や間取りのバランスのよさが決め手になりました。
サブウェイタイル、足場板…素材選びにもこだわって!
専有面積は67㎡と希望よりもやや狭めでしたが、工夫次第で広く住めるとのアドバイスに納得して購入。リノベーションの工事費は880万円(税・設計料込み)でした。フィールドガレージにリノベを依頼した理由のひとつが、施主支給を受け入れてもらえることでした。妻は照明や水栓などのパーツ類は「これを使いたい」というものがはっきりしていたためです。
すべての画像を見る(全12枚)ダイニングのペンダントライトはflameのもの。2灯式とは、珍しいですね。これは妻が20代のころから憧れていた照明でしたが、直付けのため「買うなら家をつくるとき!」 と決めていたとか。
もともと持っていたTRUCK FURNITUREのダイニングテーブルはお気に入り。大きめですが、リノベではテーブルのサイズに合わせて設計をしてもらいました。
お気に入りの家具や照明が映えるように、床材には淡い色の足場板をセレクト。壁と天井は塗装仕上げにしています。
リビングの壁一面にはグレー系のアクセントカラーを取り入れました。この壁は妻がDIYで塗装したものです。
リノベ前にあった和室
リビングは、押し入れ付きの和室だったところを利用しています。
大きな収納を希望していたため布団をしまえる押し入れはそのまま残しましたが、扉の入れ替えによって、イメージを一新しました。
リノベ前のキッチン
子ども室を確保するため、キッチンはダイニング側に移動しました。
料理に集中しやすいようにキッチンは壁付けにして、対面式のカウンターを造作しました。カウンターのキッチン側は、生活感の出やすい家電やごみ箱などを収めるをオープン棚になっています。シャープな雰囲気のキッチンにするため、カウンターはモルタルで仕上げました。壁のサブウェイタイルは印象が強くなりすぎないよう、目地は白に近いグレーに。素材選びからも、こだわりが感じられますね。
キッチンの隣には容量たっぷりの食器棚とデスクを造作して、スペースを有効活用しています。オープン棚のディスプレイもステキですね。妻のこだわりから、キッチン側の壁は15センチほど立ち上げています。油跳ねなどを気にせずに、ちょっとした小物を置けるので重宝しているそうです。
子ども室2つを確保した上で暮らしやすい空間に!
取材時は子どもは長男のみでしたが、将来のことを考え、狭くても独立した子ども室が2つ欲しかったそう。子ども室は、キッチンをダイニング側に動かしたことで生まれたスペースにつくりました。
子ども室とキッチンの間には室内窓があり、互いの様子が見られるようになっています。2つの子ども室の間にはWICをつくり、「収納量もしっかり確保したい」とのリクエストも叶えてもらいました。
玄関収納もたっぷり! もともとあった下駄箱を撤去して、7段のオープン棚を設置しました。床材は玄関ホールからリビングまで、足場板で統一。廊下左側は子ども室へアクセスするWICのドア、右側は寝室のドアです。
寝室壁は一面のみ、ブルーグレーのアクセントウォールとしました。
トイレの壁は濃いグレーに塗装。スタイリッシュな真鍮製ペーパーホルダーはネットで探し当てたもので、施主支給のひとつです。洗面台はキッチンのカウンターと同様にモルタルで仕上げました。立ち上がりの壁もキッチンと同じサブウェイタイルですが、引き締まった印象になるよう目地の色は濃いめのグレーを選んでいます。
「当初心配していた狭さは、プランのおかげでほとんど感じません。家事も育児もしやすいです」と妻。
設計・施工/フィールドガレージ
撮影/山田耕司
※情報は「リライフプラスvol.29」取材時のものです