「80平米以上」という条件で物件探しをしたという松田さん夫妻。購入したのは築25年、広さは約93平米の家。マンション自体が大規模修繕を終えたばかりで、外壁や窓が新しくなっていたことも決め手となりました。リノベーションはエイトデザインに依頼し、工事費1,000万円台(税・設計料込み)でキッチンが中心にあるカフェのような住まいを実現させました。
家の中心にカウンターキッチンを置いてカフェ風に
すべての画像を見る(全14枚)タイル張りの大きなキッチンが中心にあるカフェのようなLDKは、間口が広いことで実現できました。ダイニングは対面式のカウンターがまさにカフェ風。天板がヘリボーンのカウンターはエイトデザインの家具ブランド「HACHIKAGU」のオリジナルです。来客時は2つを中央に移動してテーブルとして使うのだそう。
リビングからキッチン&ダイニングを見たところ。左手は和室をなくして新たに設けた収納スペースです。その手前のスペースには既存の大きな梁を利用して、間接照明を設置しました。キッチンから水回りへつながる回遊動線も確保されていて、家事はラクラク。
キッチンはL字型に配したことで、作業スペースも収納スペースもたっぷり確保できました。下部の収納は扉を設けず、使いやすさを重視。リビングからは死角になるスペースに冷蔵庫や電子レンジを置くという工夫も。
そしてキッチン背面には、見せる収納を楽しむスペースが。お気に入りの食器や味わいのあるキッチングッズで楽しく演出しています。下部はカーテンで隠す収納にしました。
また、照明器具のコードを吊している黒いスチールパイプには、エアプランツやフクロウのオブジェを飾り、ハードな雰囲気をやわらげています。
収納を工夫して空間をより広く!
ダイニングの壁面には、既存の梁の下に飾り棚を設置。空間にゆとりがあるからこそ、松田さん夫妻の希望だった“見せる収納”を楽しむスペースが生まれ、グリーンや雑貨を並べて楽むことができています。上部から吊されたテラリウムもおしゃれ。
飾り棚の横には味わいのあるトグルスイッチプレートを設置。ウォールステッカーが楽しさを演出しています。
ダイニングの背面は、大きなウォークインクロゼットがあります。右手の壁面側にはハンガーパイプを設置。左手の壁にはアイアンバーを3段取り付けてバッグ類を吊して収納しています。
個室はシンプルに仕上げてコストダウン
2つあった和室のひとつを子ども室に一新。床はタイルカーペットに変更し、壁と天井のクロスを張り替えてシンプルに仕上げました。約6畳の広さがあるので、大きな車型テントをおいてものびのびと遊べます。
北側のバルコニーに面した寝室には、ブルーのカーペットタイルを採用しました。
こちらはリビングに隣接する予備室。どちらの個室も仕上げを新しくしただけで空間は既存のまま。個室のコストを抑えた分、LDKのリノベを充実させました。ドアやクロゼットの扉も既存を塗装し直して使用しています。
オープン棚がひろびろ玄関のポイント
玄関を広くしたいという要望に応え、土間部分を広げて壁面にオープンな棚を設置。ワイドな棚とダクトが印象的な玄関になりました。「以前はベビーカーを置いたらいっぱいになってしまったけれど、土間が広いし棚も大きいのですっきりして快適です」と妻。
正面のLDKへのドアは新たに製作したもの。ガラス入りなので視線が抜けて空間の広がりが感じられ、光も伝わってきます。ドアの木枠はほかの部屋に合わせてネイビーで統一しました。
水回りは白でまとめてスッキリと。洗濯機をキッチン側に出したことで、洗面室は広いスペースを確保することができました。また、トイレは壁の一部をイエローに塗って明るい雰囲気を演出。
「家でご飯を食べているだけで、お店にいるように楽しいので、あまり外に出掛けなくなりました。」と夫。2歳の長男もひろびろ空間を元気に走り回っており、家族みんなが楽しめる住まいが実現できたようです。
設計・施工 エイトデザイン
撮影 中村風詩人
※情報は「リライフプラスvol.19」取材時のものです