将来も考えて広さを最優先したSさん夫妻は、再開発が進む南千住エリアで築10年ほどの大規模マンションの一室を購入。購入代金がかさんだぶん、設備の既存利用とDIY前提で予算を組み、リノベ会社を検討。「そのくらいの予算でできると思いますよ」とさらりと言ってくれたエム・デザインに依頼し、工事費400万円(税・設計料込み)で ”築浅×リノベ” の住まいを手に入れました。
躯体現しでワイルドなリビングダイニングに
すべての画像を見る(全8枚)「DIYに関しては、コストダウンも目的のひとつでしたが、壁を塗るのは楽しそうで、ぜひやってみたかった」という夫妻は、なんとすべての壁をDIYで塗装!キッチン横の美しい白いタイル貼りの壁も、夫妻がひとつひとつ貼ったそう。リビングダイニングの天井は躯体現しとし、ワイルドな印象に。
「天井を撤去する費用はかかったけど、塗装の手間は省けました」と夫。手前には、置き畳を使って小上がりコーナーをつくりました。
小上がりコーナーの壁面はグレーに塗装。暗めの色のため、奥行き感に加えて少し改まった雰囲気づくりもできました。また、リビングの一角にはラフなボックス棚を置いて植物などを飾り、コージーな雰囲気に。
黒いアイアン塗装でキッチンのイメージを一新
キッチンは、既存のシステムキッチンとバックカウンターの面材にDIYで黒のアイアン塗装を施すことで、モダンにイメージチェンジ。
夫妻が以前から持っていた食器棚をすっぽりと組み込んだキッチンカウンターは、枠となる板と天板をネット注文でカットしてもらってDIY。黒い塗装が壁面とコントラストを成しています。
タイルと塗装で模様替えした水回り
東側の個室をコンパクトにし、玄関とつながる土間スペースを新たに作成。多用途に使え、窓から墨田川の風景も楽しめる魅力的な小空間になりました。
洗面台は既存利用をしましたが、新品同様キレイで、高機能&高品質。扉の上からDIYで塗装してあります。さらに壁には独特のゆらぎがあるテクスチャーのタイルを張って、ヴィンテージ感あふれる空間に。ふたりでショールームを回って好きなタイルを選んだそう。
トイレの設備は既存を生かしてコストを抑え、床をモザイクタイル貼りでおしゃれに模様替え。黒い塗装の壁面にカラフルなパターンがよく映える空間になりました。ともに仕事が忙しい夫妻は、週末をフルに使ってもDIYが終わらず、後回しにできるところは入居後に作業をしたそう。
そんなDIYをたっぷり取り入れたリノベーションを振り返って、夫は「工事予算は400万円で、どこまでできるか正直心配でした。でもエム・デザインさんの対応が柔軟で、いろいろと努力してくださり、感謝しています」と話してくれました。
設計・施工 エム・デザイン
撮影 中村風詩人
※情報は「リライフプラスvol.18」取材時のものです