「生まれ育った町で子育てしたい」という妻の思いから始まった津川家の家探し。長女の小学校就学前のタイミングで中古マンション購入+リノベを検討し始め、物件探しからトータルで依頼できる会社を探しました。候補だった3社から選んだのは、「最初から色々と説明してくれて親しみやすかった」という、nu(エヌ・ユー)リノベーション。スタッフと内見して一目で気に入った港南台にある築26年のマンションを購入し、1170万円(設計料込み)をかけてリノベーションをしました。
夫妻の希望で広々とした玄関土間とLDKを実現
すべての画像を見る(全14枚)トレイルランニングが趣味の夫は、アウトドアグッズを置ける玄関土間を希望し、玄関はゆったりと余裕のあるスペースを確保。靴や装備品などをまとめて置くのに重宝しているそう。窓際のボックスは靴入れで、賃貸住まいの頃から使っていたものを利用しています。
「建物の裏手に高速道路があるため、元から二重サッシになっていました。閉めるとすごく静かです」と夫。
シックなネイビーのリビング扉はオリジナル。その先には、無垢のフローリングが素足に心地いい空間が広がります。
「好きなテイストの写真を集めていたら木ばっかりだった」というふたりの好みを反映して、フローリングには優しいカラマツの無垢材を採用。土間はモルタル、ウォークインクローゼットはコルクタイル、寝室はカーペット、キッチンは磁器質タイル、と異なった床材を使い分けることで、フラットな空間をゆるやかに分ています。
夫妻の要望は、個室を小さくする代わりにLDKを広くとること。それに対してデザイナーが提案したのは、ウォークインクローゼットから寝室、リビング・ダイニングへと通り抜けできるプランでした。
そのおかげでゆったりしたスペースを確保できたLDKは、ベランダが南向きで、前方に建物がないため2階でも明るさは十分。木製のブラインドをつけたダイニング側の窓は元々台つきで、グリーンなどを飾って楽しんでいるそう。
ベランダ側に張り出したスペースは、グリーンを置きたかったのでモルタル敷きのインナーテラスに。リビングに置いたUNICOのソファをはじめ、優しい風合いの木の家具が無垢材の床となじんみ、LDKはやわらかい空気に包まれています。
バルコニー側からLDK全体を見た様子。妻はキッチン、子どもはダイニングがお気に入りの場所。夫はリビングにビーズクッションを置いてくつろぐのが定番だそう。
北欧風のぬくもりを感じるキッチン
キッチンとバックカウンター、ダイニングテーブルと壁付けのテーブルはそれぞれ高さを合わせ、美しく収めました。
キッチンとひとつながりになったダイニングテーブルは、nu(エヌ・ユー)リノベーションの施工例を見てオーダー。食事やお茶を楽しむだけでなく、長女が折り紙やお絵描きをしたり、時にはあやとりをしたり、さまざまな場面で活躍しているそうです。
壁は少しくすみがかった空色に塗装し、北欧風のぬくもりを感じさせる空間に。
キッチン背面には圧迫感が出やすい吊戸棚をつけず、バックカウンターと一枚板のオープン棚で見せる収納に。
コンロ横の壁はメンテナンスもしやすいタイル張りにしました。カタログで見てひと目ぼれした蜂の巣のような六角形のデザインがキュート!
光と風が通り抜ける寝室
LDKに隣接する寝室の床は、落ち着いたトーンのカーペット敷きにしました。LDK側にある引き戸を開けると、バルコニーに面した窓からの光が寝室、その奥のWICまで届きます。
寝室と引き戸でつながっているWICは、IKEAの収納パーツをフル活用して使いやすくカスタマイズ。寝室と廊下からアクセスできて、出入りがスムーズなうえ、風もよく通るとのこと。
子ども部屋の壁は一面を鮮やかなピンクに塗装しました。現在はあまり使っていないため、ソファなどを置いて予備室的に使用していますが、いずれはベッドなどを入れる予定だそう。
キッチンから寝室とサニタリーをつなぐ廊下を見たところ。カーテンの奥は収納になっていて、 トイレ裏にできたスペースを有効に活用しています。キッチン横の通路からアクセスする洗面脱衣所の洗面台は、木製カウンターやミラーキャビネットを造作してシンプルに仕上げました。無垢フローリングの上を冬でも元気に素足で走りまわる長女は、4月から小学生。
妻と同じ通学路を通って小学校へ通う日を、心待ちにしているそうです。
設計・施工 nu(エヌ・ユー)リノベーション
撮影 山田耕司
※情報は「リライフプラスvol.17」取材時のものです