家族4人で楽しく暮らしていたYさん一家に、突然降ってわいたのが予想外の道路拡幅工事!敷地が鋭角な三角形に姿を変えてしまうばかりか、これに建物がちょうど引っかかり、建て替えは必須。転居する方法もあったけれど、慣れ親しんだ土地で暮らしたいと、建て替えることにしました。さらに、家を新しくするなら「かっこいいデザインに」と理想を高く持ち、依頼先探しを始めましたが、なかなか理想的な依頼先は見つからず……。そんなある日、「ここにお願いしたい!」と心底思える地元・福島の工務店と巡り合い、Yさんの家作りがスタートしました。
すべての画像を見る(全9枚)シンボリックでカッコいい外観が完成
依頼先を検討していた頃を振り返ってYさん夫妻は、「どの会社の提案も、敷地の鋭角な部分は活用されず、四角い3階建てといった平凡なもので、土地を無駄にしたプランばかりでした」。
そんな折、夫妻が目にしたのがエア・コーポレーションの社屋写真。
「デザインがカッコよくて、ここなら土地を有効に使いながら、素敵なデザイン住宅をつくってくれる!」と、感じたそうです。
設計担当者は、土地を見るなり創作意欲がかき立てられ、建物が土地と同じ形になるようにプランニング。先端の鋭角な部分は煙突状にデザインして、シンボルとして建物に組み込みました。そうして完成したのが、ガルバリウム鋼板を横張りにした、モダンな印象の外観デザインです。
シックな差し色を内装に利かせてスタイリッシュに
建物内部は、2階に配置した大きな吹き抜けのLDKを中心に、主寝室と子ども室を左右に振り分け、それぞれに階段を設けた間取りに。3.8mという高い天井と窓からの光で、明るく開放的な空間になっています。
リビングはシックなカラーの畳敷き。床をキッチンより40cm高くすることで、床座と椅子座でオリジナルデザインのテーブルを囲めます。キッチン側の床は、紫のPタイルでモダンに。
さらに、DKからリビング、そして子ども室へと、少しずつ階高が異なるスキップフロアにすることで、空間全体に一体感と開放感をもたらしています。
「今の家のほうが広く感じますね。子どもたちは必ずLDKを通るので、自然に顔を合わせますし、リビングで家族と一緒に過ごす時間も増えました」と、夫妻は嬉しそうに話します。
外壁の一部を目隠し代わりにして、プライベート感たっぷりのベランダも用意。チェアに寝そべり、優雅に日向ぼっこするのも至福のひと時です。
スペースを無駄なく使った暮らしやすいプラン
サニタリースペースの洗面カウンターは、建物同様、敷地の形に沿って三角形に造作しています。
「土地を隅々まで生かしてもらえた」と特に感じる部分が、サニタリースペースに設けた物干しスペースなのだそう。
「土地が狭まったこの部分まで、有効に活用してもらえてうれしいです」と、夫は絶賛。
妻は、「浴室も洗濯機も近くにあるので、洗ってその場で干せて、効率よく家事が行えます」と、洗濯動線のよさにも納得なご様子です。デザインも間取りも、土地を有効活用しながら、デザインと暮らしやすさが融合した住まいになりました。
設計・施工/エア・コーポレーション
撮影/大内克志
※情報は「地元で評判の工務店で建てた家 2017年東日本版」取材当時のものです