子どもができたことがきっかけで、住まいに対する考え方が変わった、という人は多いようです。都内の高速道路のそばにある賃貸に住んでいた山本さん夫妻も、子どもができたと分かったとき「そこで子育てするイメージがまったくできなかった」そう。子育て前提で引っ越しを考え選んだのが、全部で80㎡超のルーフバルコニーがある川崎市内の中古マンションでした。「角部屋なので、カーテンをしなくても生活できる。郊外だから広いわりに物件価格が安く、リノベにお金をかけられる」こと、そして何よりルーフバルコニーの開放感に惹かれて即決しました。

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細切れで暗かった3LDKを思い切って1LDKにプライベート空間はDIYで少しずつ手を加えていく予定キッチンのイメージは「脱カフェ風」!?

細切れで暗かった3LDKを思い切って1LDKに

山本さん夫妻が住むマンションの居室は、専有面積が93.98平米、築年数は29年。

リノベーション会社の先駆けともいえるEcoDecoの役員である妻は、中古+リノベを自然に選択。

設計は学生時代のアルバイト先の先輩、ジェネラルクリエーションの中野靖彦さんにお願いし、細切れで暗かった3LDKを思い切って1LDKにリノベーションしました。

水回りについては「洗面ボウルは絶対2個!」という夫と、「白いタイル貼りのホテルのようなバスルームが欲しい」という妻の強い要望があったそう。

バスルームはルーフバルコニーに面していて明るく、気持ちがいい空間。

2つの洗面ボウルに格子の壁と、個性的な洗面室は、明るく広く見えるだけでなく通気性も抜群です。

プライベート空間はDIYで少しずつ手を加えていく予定

夫婦ふたりともDIYが得意なので、中央にある構造壁から西側をLDK+水回りのパブリック空間、東側を寝室等のプライベート空間に分け、東側は自分たちで手を加えていくことにしました。

寝室とワークスペースを分けるために新たにつくった壁は、夫が明るいブルーにペイントしたそうです。

この寝室からもルーフバルコニーにアクセスすることができます。

キッチンのイメージは「脱カフェ風」!?

「たくさんの事例を見てきたので、ちょっと違う空間にしたい」という妻のイメージは「脱カフェ風」。

おおまかな要望だけ伝えてあとはほぼお任せだったそう。

キッチンからダイニングに続く壁面いっぱいに造作した扉付きの収納や、モルタルのキッチン作業台、洗面室の格子などはすべて中野さんからの提案で、「とても気に入っています」と妻。

キッチンの面材は木、アイラ ンドの作業台はモルタルで仕上げています。「モルタルのキッチンは自社のリノベ事例で見て気に入っていて、それなりに手入れは必要ですが、ほかにはない雰囲気が気に入っています」(妻)。
キッチンの面材はダイニング側の造作収納と合わせています。「プライベート空間はこれからも少しずつ手を入れて、自分たち好みの空間にしていきたいです」と夫妻は楽しそうに話してくれました。

プロデュース/EcoDeco 設計/ジェネラルクリエーション
撮影/山田耕司
※情報は「リライフプラスvol.19」取材時のものです