街を歩いていると、思わず立ち止まって、じっくり眺めたくなる個性的な建物に出会うことがあります。形、色、素材……。気になる理由はさまざま。気になった建物が住宅だったら、「住まい手は、いったいどんな人?」と想像するだけでなんだかワクワクしてきますよね。そんなわけで、決めちゃいました! 『おもしろ外観の家』をシリーズ化してみようと思います。第1弾にご紹介するのは、ちょっとびっくり「格子の家」です!
「格子」に囲まれた家
すべての画像を見る(全8枚)その名のとおり、なんと美しい木組みの格子がぐるりと家を取り囲んでいます!
住まい手は、代々農家を営んでいるご家族。「格子の家」は二世帯住宅として設計されたそう。
家を建てたいと考えてから完成に至るまでにかかった月日は、なんと10年! ご家族の思い入れが伺えます。
「機能が形にあらわれ「格子」になった!
ところで、なぜ格子なのでしょう?
もともとこの地域の農家の家々では、軒先に干し柿を干すという習慣があったそう。
長い間継承されてきたなじみの風景を残そうと、干し柿や野菜をつるせる格子を、この家の象徴にしたのです。
実際に格子は、ご家族によって活用されています。この個性的な外観は、建物の存在を主張するためではなくて、機能をそのまま形に表した結果だったのです。
格子があることで、外観に力強さと、リズムが生まれてきます。
「格子」が魅せる、美しい風景
屋内にいると、格子によって守られるような安心感が。格子は、光と風を通すので解放感もしっかりあります。
一方、内部から漏れる光を、外部に美しく見せる効果も。
いちばん最初にご紹介した写真右側の窓を、内部から写したものがこちら。
花頭窓(かとうまど)といって、寺社や城郭に見られるもの。窓枠の頭部は火炎の形を模しています。
最後にすこしだけ、居心地いい内部空間をご紹介。リビング
バスいかがでしたか?
今後も『おもしろ外観の家』をどんどん紹介していく予定なので、ぜひお楽しみに!
住まいのことに興味がある方は「住まいの設計」もチェックしてみてくださいね。
<設計データ> 設計・施工/Life stlye工房 主要用途/住宅 工法/木造在来工法 規模/2階 敷地面積/669.86平米 床面積/1F 108.23平米 2F122.76平米