先日、元SKE矢方美紀さんが、乳がんを公表してニュースとなりました。乳がんは、日本人女性がかかるがんのなかでもっとも多く、患者数も年々増加傾向にあります。矢方さんのように、若くしてなる人も。乳がんから自分を守るために、どんなことができるのでしょうか。

乳がん検査
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乳がん発見のために、日常的な自己検診を

予防とセルフチェックについての大事な知識について、認定NPO法人乳房健康研究会副理事長・島田菜穂子先生に伺いました。

「乳がん発見の最多ケースは自己検診。まずは生活に取り入れて」と語る、島田先生。月に一度、月経が終わった数日後の、乳房がやわらかくなった時期が自己検診にベストの時期です。

「自分の手で胸に触れ、不自然な凸凹がないかを探します。さらに、鏡で胸を見て、左右差や変形がないかをしっかりチェック。月に一度のセルフチェックを続けたことで、痛みや違和感がなくても小さなしこりに気づき、乳がんを早期発見できた人が多くいます」

また、洗顔と同じように、毎日のバスタイム後、ボディクリームを胸にのばしながら、ちょっとした変化を意識してみるなど、いつもの動作のなかで無理なく続けることも大切です。

自分でできる乳がんのセルフチェック

セルフチェックの結果はノートに記すのも手。小さな変化に気づいたら、ためらうことなく乳腺科または乳腺外来で受診を。具体的なチェック方法を教わりました。

●鏡の前でチェック

自己診断

腫れ、えくぼ状のひきつれ、凹み、色の変化など、以下の項目を注意深くチェックしてみましょう。
・皮膚がひきつっていないか
・凹んでいないか
・乳首が陥没していないか
・盛り上がっていないか
・赤く腫れていないか
・乳首から分泌物が出ていないか

●触ってチェック

立って触る

触る範囲は鎖骨の下から胸全体。乳房の外側は脇の下まで。立ち姿勢と寝姿勢でくまなくチェックしましょう。

触ってチェック

親指と人さし指で乳首や乳輪をつまみ、分泌物が出ないか確認します。

●立って触る

「の」の字を書くように

チェックする側の腕を上に上げ、反対の手の指の腹で小さな「の」の字を連続して書きます。すくい上げるように触るのがコツ。石けんやボディクリームを塗るときを検診タイムにすると、滑って調べやすくなります。

●縦横に触る

縦横に触る

チェック残しがないように縦からと横から、くまなく触ってください。

●寝て触る

寝て触る

枕やたたんだタオルを肩の下に入れ、触る側の腕を上にあげると乳房が広がり、チェックしやすくなります。指の腹で触って調べてください。