●長年耐えてきたがついに離婚を決意

ドアに女性
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私が夫の仕事を手伝い始めると、店の売り上げはみるみる増えていきました。理由は簡単です。恒常的に仕入れ超過だったので、倉庫にあるものをどんどん出荷して売りさばいたからです。

ところが夫はこれに安心したのか、事務所にほとんど来なくなりました。月に1回か2回、夕方にやってくるだけ。仕入れは夫の担当でしたが、それをきちんとしなくなり、売るものがたりなくなっていきました。

それから、冒頭で語ったように、夫の名古屋出張は増えていったのです。そしていつも「資金がたりない」と言っていました。怪しいことに手を出すようになり、メルカリでブランド品を買い、靴墨でみがいて高く売るといった詐欺まがいのことも私に強要しました。反対すると「意識が低い」と言って責め立てました。

そんな生活が長く続くなか、私は「いつになるかわからないけれど、必ず離婚しよう」と決心しました。一方で夫は、絶対離婚しないと繰り返していました。自分の人生が思いどおりにいかなかったのは私のせいで、離婚してなぜ自分が損しなければならないのだと本気で言っていました。こんなことを平気で口にする夫の品性の低さは呆れるばかりです。

正直、夫から偽装離婚を提案されたときは、すぐに離婚する覚悟がありませんでした。でも風俗通いの証拠を見て、私もついに腹が決まりました。息子はまだ大学生でしたが、奨学金を受給していました。死ぬ気で働けば私と息子の生活費くらいなんとかなります。なにより浪費する夫がいないので、むしろラクでしょう。決めてみれば希望があるだけ。まさに千偶一載のチャンスです。あとは決行するのみでしたから。

平穏を求めてしたはずの再婚生活は思った以上に長く続いてしまいましたが、ようやく離婚できた今ではホッとしています。