●なににお金を使っているのか整理してみた
すべての画像を見る(全3枚)贅沢な暮らしをしていたわけではありませんが、月の出費を書き出してみたところ、14万2000円ほどかかっていました。りっつんさんの年金収入は11万円。仕事は続けていますが、いつかは辞める日が来ます。そうなると、月々3万2000円の赤字になってしまいます。
仕事を辞めた後の人生、ずっと赤字続きだったら…? 不安になるのも当然です。
そこでまず、支出の内容を細かく吟味しました。そして費目を
・基礎生活費=生活に必要な出費(衣食住、医療費など) ・ゆとり費=生活をより楽しむための出費(交際費や趣味、旅費など)
に分けたのです。すると、生活に絶対必要なお金は
約9万3000円/月とわかりました。
「元々料理好きで外食の機会も少ないですし、住居費は固定資産税のみ。車をもっていないので保険やガソリン代など大きな維持費が不要なのも幸いしました」
さらに、
・電力会社を見直す
・通信費は光回線+大手キャリア→格安SIMに乗り替え
・契約していた貸金庫を解約
ひとつひとつは数千円でも、集めると月1万円もの節約になりました!
「個人事業主として青色申告することもアドバイスしてもらいました。これで所得控除も受けられるようになって、年10万円もの節税になったんです」
細かな作業ですが、プロの力を借りたことで、年間約20万円ものスリム化に成功したのです。
●お金の流れをシンプル化
かかっているお金がわかったら、今度はどこからそのお金を使うかを整理します。
「生活費は不労収入=年金でまかなうこと。年金は死ぬまでもらえますから、年金の範囲内で暮らせれば安心、ということですよね」
年金受取の銀行口座を生活費の負担口座にして、公共料金の引き落としもここから。生活費もその口座に紐づけたカードで決済するように。そして、働いたお金は別の口座に振り込まれるようにします。
「出費のうちのゆとり費も、人生には大切なお金。友達と会って食事をしたり、たまには音楽を聴きに行ったり。そんな時間も必要です。そういうお金は働いたお金でまかないます。働けなくなるころには、そんなに遊びにも行けなくなるでしょ? だからちょうどいいんだと思います(笑)」
基本的な生活費が年金の範囲に収まる、と確認したことで、ずっとモヤモヤしていた不安もすっきり。これ以上削れないと思っていた電気料金や通信費など、最新の情報を知っている人に相談することで、さらにスリム化できました。
がんばりすぎず、上手に不安と向きあい、乗り越えてきたりっつんさん。著書『
未亡人26年生が教える心地よいひとり暮らし』(扶桑社刊)には、お金のことを含め、経験に裏打ちされたエピソードがたくさん! ひとりでも楽しく、機嫌よく暮らせるノウハウがいっぱいの一冊、ぜひチェックしてみてください。