旅行ジャーナリスト小野アムスデン道子さんが世界中・日本中を巡って出合った「名店の味」をレポート。家でも簡単に再現できるレシピをご紹介します。
今回は、“天国にいちばん近い島”で知られるニューカレドニアで食べた、絶品「天使のエビ」のソテーを教えてもらいました。
ニューカレドニアの「天使のエビのソテー ルッコラのジェノベーゼ風」レシピ
ニューカレドニアは、南太平洋にある数十の島からなるフランスの海外領土。かつて『天国にいちばん近い島』という森村桂の旅行記に登場し、映画化されたことで日本でも有名です。
水色から藍色まで青の濃淡を描く、見たことがないぐらいきれいな海が広がります。
この美しい海で養殖されている「天使のエビ(Paradise prawn)」は、最高品質の称号「クオリサート」をフランスで受けており、日本にも輸出されています。ブルーの色をした大ぶりのエビは、加熱するときれいな赤色になって、ぷりぷりのジューシーさが味わえます。エビ好きにはたまりません。
ニュ―カレドニアの首都であり、海にも近いヌメアの街でフレンチ・ビストロ「シェ・トト」を営むシェフのゲラン・クリストフ&さおりさんご夫妻は、ここに来る前は名古屋で同名のお店をされていたそう。
とても繁盛していたものの、仕事や3人の子どもの学校が忙しく、家族の時間がまったく取れない状況に一大決心をしてニューカレドニアに移住。
元々南の島に住みたいという思いがあり、バリ、タヒチ、ニューカレドニアなど下見をして、子供の教育や、治安、フランス領であることなどを考えて、ニューカレドニアを選んだとのこと。
移住して12年、こちらでも人気の「シェ・トト」で、ヘルシーなルッコラを使ったソースでエビのおいしさが引き立つ一品を教えてもらいました。簡単にできて、おいしく見映えもよく、ごちそうのメインになります。
●天使のエビのソテー ルッコラのジェノベーゼ風(Crevettes à la plancha au pistou de roquette maison)
【材料(4人前)】
・天使のエビまたは大きめの車エビ 24尾
・塩、コショウ 適量
・オリーブオイル 適量
・A[ルッコラ200g ニンニク2片 松の実20g]
・B[米 300g タマネギ 1個(小さめ) バター20g 塩、コショウ適量]
・インゲン 300g
・エシャロット 1本(なければタマネギ1/2個)
・バター 適量
【つくり方】
(1) エビをよく水洗いして、背わたを取り、頭と尾は残し胴体の部分のカラをむき、塩コショウを振っておく。
(2) Bの材料でバターライスをつくる。タマネギをみじん切りにし、分量外のバターで色がつかないように炒める。炒まったら米を入れ、米が透明になるまで炒める。そこに米がヒタヒタになる位のチキンブイヨンと塩、コショウをひとつまみ入れて、沸騰させる。沸騰したらフタをして、180℃にしたオープンに20分入れる。その後に、オープンから出してバターを混ぜる。味をみて塩、コショウをたす。
(3) インゲンをゆで、みじん切りにしたエシャロットと炒める。
(4) Aの材料をすべてブレンダ―にかけ、ルッコラソースをつくる。
(5) (1)のエビを片面2分ほど両面ソテーする。
(6) すべてを盛りつけてでき上がり。
<取材協力・写真提供/シェ・トト(Chez Toto) 取材協力/ニューカレドニア観光局 コーディネート/大川文子 文/小野アムスデン道子>