ずっとマスクをしている生活で、「頬から口元にかけてたるんだような気がする」というお悩みが増えています。
医師の関有美子先生に、自分でできる、たるみ改善法を教わりました。
マスクをして人と話さなかったせいか、頬のたるみが気になる…
生活のなかでマスクをしている時間が長くなりましたね。私のママ友の間でも、自粛期間中に子どもを怒ってばかりで笑うことがなくなったせいか、「表情がなくなった」とか「顔がたるんだ気がする」といった話題でもちきりでした。
●口をあけて顔の筋肉を動かすことでたるみは解消できます
たるみの正体は、頬にある「頬脂肪体(きょうしぼうたい)」という脂肪のかたまり。この脂肪は、頬きょう筋きん(ほっぺたを吸ったときに内側にキュッとしぼむ筋肉)と咬こう筋きん(かむときに使う筋肉)の隙間に存在しています。ところが、表情筋(笑ったりしゃべるときに使う筋肉)を使わないでいると頬筋が緩み、そのせいで頬脂肪体も重力に勝てずに下がり、頬のたるみやシワ、ほうれい線の原因になるんです。
さらに咬筋も、ストレスなどで起こる「食いしばり」で凝って固くなると、ほうれい線の原因に。
だから顔も、体と同じようにトレーニングが必要なんです。使わなかった筋肉を動かせば、たるみは解消できます。
【1秒口あけメソッド】
口をあけ、「あーん」の形(他人から食べ物をもらうときの形)に。できるだけ大きくあけるのがコツ。
【咬筋ほぐしマッサージ】
(1) 右手の親指を口に入れ、左頬の咬筋(奥歯をかみしめたときに動く筋肉)を親指、人さし指、中指、薬指を使ってつかみます。
(2) 指でしっかり咬筋をとらえたまま、大きく口をあけて「あ」と発音します。次に口を横に開き「い」と発音します。これを10回繰り返します。反対の頬も同様に。
イラストを参考に、まずは「1秒口あけメソッド」をやってみて。口を大きくあけることがストレッチになって口の周りの筋肉が緩み、フェイスラインもすっきりしてきますよ。
さらに「咬筋ほぐしマッサージ」も行うといいでしょう。咬筋と頬筋を両方同時にマッサージすることで、これ以上脂肪体が下がるのを防ぎます。
マスクをしている時間が長いのと、人との会話が減っている今、放っておくと頬はどんどんたるんで下がってきます。意識して顔の筋肉を動かすようにしましょう。