暑い夏でも室内では冷房が効いていて快適。でもそのせいで体が冷えて、体調を崩す人が増えています。
「年をとって夏の寒暖差がつらくなってきた」という読者のお悩みについて、医師に答えてもらいました。
屋外と屋内の寒暖差がつらい…夏の冷え対策
<読者のお悩み>年のせいか、夏の寒暖差がつらくなってきました。暑い戸外からクーラーの効いた室内に入り長時間過ごすと、体が冷えておなかをこわすことも…。カーディガンなどをいつももっていますが、それ以外にできることってありますか?(Mさん・39歳)
●室内と室外の温度差が5度以上開くと、自律神経の調節機能が乱れやすい
じつは室内と室外の温度差が5度以上開くと、自律神経の調節機能が乱れて血管の収縮と拡張がうまくできず、血行不良を起こすんです。さらに冷房の効いた部屋にずっといると、体は体温を維持しようとして、血管が収縮し血流が悪くなりがち。体の末端まで血液が行き届かなくなり、結果、手や足の先から冷えていきます。
また暑い夏はどうしても冷たい飲み物をとりすぎる傾向に。そのせいで内臓が冷えて、おなかを下しやすくなります。
これら夏特有の体の冷えを放っておくと、慢性的な血行不良になり、やがてむくみや便秘、肩凝りなどの体調不良につながります。ですからその日の冷えはその日のうちに解消するようにしたいですね。そのためにも、毎日の入浴は、シャワーだけですませるのではなく湯船につかって体を温めることをおすすめします。入っていて気持ちがいいと感じるぬるめのお湯に20~30分程度、ゆっくりつかることで血流がよくなり体を芯から温めることができます。
●首・手首・足首の3つの「首」を、冷やさない
また日中、どうしても冷房の効いた室内で過ごさなければいけないときは首・手首・足首の「3つの首」をガードして。この3つの首は、体の表面近くに太い血管が通っています。そのため効率よく血液を温めて全身に巡らせるので、体を冷えから守るのです。カーディガンのほか、ストールやレッグウォーマーなどを利用しても。