新型コロナウイルス感染症に対する緊急経済対策の一環として、特別定額給付金(10万円)が配布されることになりました。
緊急事態宣言は解除されたものの、コロナの影響はさまざまなところに現れています。
ここではESSE読者285人にアンケート取材を実施。特別定額給付金の申請方法や使い道を調査しました。
特別給付金の申請は「郵送」が9割。使い道は「貯金」派が多数
・郵送 254人
・オンライン(マイナンバーカード) 30人
・申請しない 1人
285人中、約9割の254人が「郵送」で申請をしたとのこと。マイナンバーカードが必要なオンライン申請はハードルが高いと感じる方も多かったのかもしれません。
続いて、特別給付金の使い道を聞きました。
・貯金 167人
・家賃や食費など、普段の家計を補てんする 115人
・旅行、帰省 63人
・ぜいたく品の購入 61人
・外食 43人
・その他 51人
旅行やぜいたく品の購入に使おうと考えている方も多くいる一方で、貯金へ回そうと考える方も少なくないようです。
外食や旅行で経済回そうと思っていたけれど、実際には生活費と税金で終わってしまう、という意見もありました。
その他には、家電を購入するという意見が多く挙がりました。
ここからは、皆さんの特別給付金の施策に対しての意見をご紹介していきます。
●ありがたいけれど給付が遅い…という意見が多数
特別給付金には、ありがたいという声が多く届きました。
「十分な額だとおもう。正直食費がえらいことになってるので嬉しい!」
(大阪府・32歳)
「国民であればだれでも1人10万円というところに、公平性を感じ、国が今できる最大限の平等の施策をしてくれたんだなぁと思っています。年齢や職業が関係なく受け取れるところが、できるだけ不公平感による国民の不満を防ごうとしているのが感じられました」
(東京都・36歳)
「ありがたいと思う。つい貯金しがちな人もこの給付金だと使おう、経済を回そうと思える」
(北海道・30歳)
「コロナウイルスの対応に追われているなか、行政の方には手続きなど大変だと思います。ありがとうございます」
(熊本県・36歳)
「外食や旅行で経済回そうと思うが、実際には生活費と税金で終わってしまう」
(神奈川県・33歳)
一方で、もっとも多かったのは、「ありがたいけれど給付が遅い」という意見。自治体による給付時期の差も激しく、まだ手元に書類や給付金が届かないという方もいます。
「給付が遅すぎると思います。どんな制度にせよ今回のはスピードが大事だったと思いますがマスクにしろ給付金にしろ遅すぎです」
(北海道・31歳)
「遅すぎます。4月の給料から影響出てるのに5月末に書類届いてそこから振り込まれるのは2~3週間後とか…うちに貯金なかったら借金するしかない状態です」
(千葉県・29歳)
●疑問を抱く方や、本当に困っている人を心配する声も
給付金の一律給付に疑問を抱く方や、もっと困っている人にお金が回ってほしいと心配する方もいるようです。
「全員にしなくても、本当に困っている人だけでいいと思う。全員だと、貯金する人もいるだろうし、渡す意味がないと思う」
(千葉県・34歳)
「子どもがいる家庭への額を増やしてほしい。幼稚園や学校が休みになって、食費や学習費用は出費となった」
(福岡県・39歳)
「給付の時期を選択できて、本当に必要としている人に早く届くようにして欲しい」
(滋賀県・39歳)
「うちは、子どもの休校で食費などは上がったものの、主人の給料が変わらず生活には困ってないので、困窮している方へ追加支給をしてほしい」
(宮城県・38歳)
「医療従事者、介護士さんや保育士さんなどとても大変な思いをされている方々を、もっと待遇をよくして補償してほしい」
(埼玉県・44歳)
「看護師として施設で働いているが、病院の受診付き添いなど頻繁で、その間の感染も考えられるため、危険手当てのようなものがほしい。買いしめ対応が大変なスーパーなどの業界にもコロナ危険手当てのような特別給付金を出すべき」
(神奈川県・35歳)
●今後が心配、という意見も
財源や将来への影響を不安に思う声も届きました。
「どこから出てくるのか、財源が気になる。今後、特別徴収される税金が増えないか不安」
(東京都・35歳)
「国民1人1人に10万円だと相当な額で国の借金のしわ寄せが心配」
(愛知県・38歳)
「給付されるのはありがたいですが、財源や子どもたちへの影響が気になります。収入によって給付の有無を分けたほうがよかったのではないかと思います」
(神奈川県・41歳)
●そのほかの意見
「もらえて嬉しいが現金ではなく減税などの方がよかったような気がします」
(神奈川県・30歳)
「もっと手続きが簡素にできなかったのかな~? と思いました。夫も、ネットで申請の仕方のフォーマットを自分で探し出して、ようやく申請手続きが終えたので、なんでこんなにわかりにくいものにするんだろう? と不思議で仕方ない」
(石川県・42歳)
「今後コロナが治まればよいが、また自粛になればこの額ではたりないと感じる」
(群馬県・43歳)
以上、読者のリアルな声をご紹介しました。
コロナウイルスの流行は落ち着いてきたものの、収束したわけではありません。第2波、第3波も考えられるなか、安心して暮らせる支援策が引き続き求められています。