いまやブームを超えて常識ともなりつつあるのが、腸活。
腸のスペシャリストである、順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生に、「やせる」「免疫力アップ」「美肌」など、腸活のメリットと、鶏モモ肉とアボカドを使った腸活に効くスープのレシピを教わりました。

鶏肉とアボカドのトマトヨーグルトスープ上からの様子
腸活に効くスープレシピ
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「やせる」「免疫力アップ」「美肌」など、腸活はいいことずくめ!

「腸は第二の脳ともいわれ、免疫システムの司令塔。腸が健康で消化吸収がスムーズに行われると、栄養たっぷりの良質な血液がつくられて全身の細胞に行き渡り、新陳代謝がアップ。全身の健康をはじめ、美容やメンタルにも腸が大きく関わっています」と話す小林先生。

まずは腸活にはどんなメリットがあるのか、教えてもらいました。

<腸活のメリット>

・やせる

腸の働きがスムーズだと体内の老廃物がしっかり排泄されて新陳代謝が活発になり、やせ体質に。ぽっこりおなかやむくみも改善

・免疫力アップ

人間の免疫細胞の約7割が腸に存在し、血液にのって全身を巡り、威力を発揮。つまり腸の健康こそが免疫力の要と言えます

・便秘解消

健康な腸は蠕動(ぜんどう)運動が活発で、老廃物などを便にしてどんどん排出。便秘が解消されると、ぽっこりおなかもスッキリ

・美肌になる

健康な腸は栄養満点のきれいな血液をつくり、全身の細胞へ送る働きが。肌にも栄養が行き渡り、トラブルのない美肌に導きます

・心が元気に

幸せホルモンといわれるセロトニンなど、感情や気分に関わる物質がつくられるのは、腸。心の元気には、腸の健康が不可欠です

●具だくさんスープなら、手軽に腸活できる!

「腸内環境をととのえるには、善玉菌を優勢にして活性化させる食事をとることが第一。手軽に続けられて効果が出やすい」と小林先生がおすすめなのが、スープです。

腸活食のポイントは3つ。

(1) 善玉菌のエサになるうえ、腸内の大掃除をして便をつくる「食物繊維」をたっぷりとる。 (2) 善玉菌を活性化させる「発酵食品」(ヨーグルトや納豆、漬け物、酢やみそなど発酵調味料)を取り入れる。 (3) 腸を温める。

「スープならこの条件を1品で簡単にクリアでき、具に肉や魚介、乳製品など、体をつくるタンパク質も加えれば栄養バランスも完璧です。食べる順番をスープファーストにすると、たっぷりの食物繊維が血糖値の上昇をゆるやかにし、腹もちがいいので食べすぎも防止。ダイエット効果も期待できますよ」

そんないいことずくめの腸活スープのレシピをご紹介します。

●鶏肉とアボカドのトマトヨーグルトスープ

鶏肉とアボカドのトマトヨーグルトスープ

【材料(4人分)】


・鶏モモ肉 1枚(300g)
・アボカド 1個
・プレーンヨーグルト(無糖) 200g
・塩 小さじ1/4
・コショウ 少し
・セロリ 1本
・トマト缶(ホール状) 1/2缶(200g)
・オリーブオイル 大さじ1/2
・水 3カップ
・A[顆粒洋風だし小さじ1 塩小さじ1/2 粗びきコショウ(黒)少し]

【つくり方】

(1) 小さめのボウルにザルを重ね、ペーパータオルを敷いてヨーグルトを入れ、ラップをして冷蔵庫でひと晩おき、水きりする。

(2) 鶏肉は小さめのひと口大に切り、塩、コショウをふる。セロリは5mm厚さの斜め切りにする。アボカドは半分に切って種と皮を除き、ひと口大に切る。トマト缶はつぶしておく。

(3) 鍋にオリーブオイルを中火で熱し、(2)の鶏肉を焼く。色が変わったらセロリを加えて炒め、しんなりしたら分量の水を加える。沸騰したらアクを除き、Aを加えて弱火にし、フタをして7~8分煮る。火がとおったらアボカドを加えてさっと煮て、味を見てたりなければ塩少し(分量外)で味をととのえる。

(4) 器に盛って(1)のヨーグルトをのせ、粗びきコショウをふる。

アボカドは、ビタミンだけでなく、ゴボウ並みに食物繊維もたっぷり! 腸だけでなく、美肌効果も期待できるスープです。

発売中の

ESSE3月号

では、ほかにも具だくさんの腸活スープのレシピをご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。

<調理/新谷友里江 撮影/山田耕司 取材・文/ESSE編集部>