増税から約半月。軽減税率やキャッシュレス還元などを意識しながら節約に努めている人も多いのではないでしょうか? ところが、キャッシュレスといっても、クレジットカードから電子マネーなど、結局なにがおトクなのかがややこしいのも事実。
FPで節約アドバイザーの丸山晴美さんがキャッシュレス決済をどのように活用しているのか、教えてもらいました。

増税後のキャッシュレス決済。節約アドバイザーがおすすめする使い方

近所のスーパーが5%還元事業者でした
このようにスーパーのキャッシュレス化も急速に進んでいます
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消費税が10%になってから、私は現金で買い物をしていません。それくらい、すべての支払いをキャッシュレス決済でするようになりました。この10月1日から2020年6月末までは、「キャッシュレス・ポイント還元事業」期間として、登録をした中小小売店では5%、コンビニは2%のポイント還元になっています。

わが家の生活圏にはコンビニくらいしか対象店舗はないんじゃないか…と思っていたら、なんと近所のスーパーが5%還元事業者でした。
このお店でキャッシュレス決済をして食品を買えば、消費税は実質3%になるということなので、限りある予算のなかでやりくりをするわが家にとってはとてもありがたいです。

キャッシュレスにするのと、しないのと、結局どのくらいおトクなのか、簡単に表をつくってみました。

ポイント還元率表
ポイント還元率表(丸山さん作成)

もちろんお店にもよりますが、カードで買うと増税前よりもおトクに買えます。もはや使わない手はありませんよね。

●実質的な税率が0.8%にまで下げられる「Kyash」を使うとよりおトクに!

「Kyash」を使うとよりおトクに!

私が現在メインとして利用している決済方法がVisaプリペイドの「Kyash」です。

Visaブランドがついているので、Visaカードで決済できるお店で一括払いとして決済ができます。

こちらはプリペイド式なので、あらかじめクレジットカードやコンビニATMなどでお金をチャージしてから利用します。リアルカードの場合、1日の利用上限額は5万円、月の利用上限額は12万円なので、使い過ぎを防ぐこともできます。スマホのアプリで、利用履歴や貯まったポイントを確認できたり、カードの利用を一時的に止めることもできます。

リアルカードを持っている場合、「Kyash」で決済をすると1%のポイント還元になります。つまり、ポイント還元事業を組み合わせるとポイント還元率は6%もしくは3%になるのです。さらに私は「Kyash」のチャージをリクルートカードでチャージをしていて、リクルートカードの利用ポイントが1.2%つくので、7.2%もしくは4.2%とポイントの3重取りをしています。

つまり、5%還元事業者で食品を買った場合、実質的な税率を0.8%までにも減らすことができることになります。おかげで、今では支払いのほとんどをこの「Kyash」にしています。

●悩んだ末、キャッシュレス決済はある程度絞って利用することに

悩んだ末、キャッシュレス決済はある程度絞って利用することに
※写真はイメージです

キャッシュレス決済の方法はさまざまで、なにが正しいのか悩んでしまう人も多いはず。
私は少し前までは、クレジットカード(楽天、リクルート)と電子マネー(Suica、nanaco、楽天Edy)を使っていて、QRコード決済は、楽天Payを主に利用していました。電子マネーは、ガラケーのおサイフケータイを利用しており、Suica、nanaco、楽天Edyが入っているのですが、Suicaは私が所有する機種の場合は、2020年2月25日をもってサービスが終了し、楽天Edyが来年の3月18日にフィーチャーフォンの一部サービスが終了。nanacoもフィーチャーフォン版アプリのサービスが縮小傾向にあるので、いずれは終了の方向に行くのかなと考えていました。

そこで、おサイフケータイが入ったスマホに買い替えることも考えたのですが、そうなると、現在データ通信のみプランの格安スマホを所有しており、スマホの2台持ちとなってしまうため現実的ではありません。しかも、フィーチャーフォンのプランが昔の安いプランのまま利用できることもあり、結果的に電子マネーをあきらめることにしました。

よくよく考えると、nanacoも楽天Edyも、基本は200円で1ポイント(還元率は0.5%)ですので、それならVisaブランドで利用できるお店が圧倒的に多い、「Kyash」一本に絞った方が効率がよいのではないかという結論に達したのでした。

複数のキャッシュレス決済をもつことは、使えなかったときのリスクを分散することにもなりますが、チャージ式の場合は、入金したお金が分散してしまうことも考えると、ある程度絞って利用した方がよさそうです。

増税で節約や家計の見直しはもちろんのこと、ポイント還元制度を上手に利用したり、電子決済を活用してポイントを重ね取りをして、少しでもかかる税負担を減らしたいですね。