大の漫画好きとしても知られるTHE ALFEEのリーダー・高見沢俊彦さんが今イチオシの作品を紹介。ここでは、神と人間の交流を描くお弁当ファンタジー、『邪神の弁当屋さん』について語ります。
神と人間の交流を描くお弁当ファンタジー
『邪神の弁当屋さん』イシコ/著 講談社刊 全4巻
実りと死の神・ソランジュは神の世界で謹慎処分を受けたことで、人間世界でレイニーと名乗り弁当屋を営むことに。一日一善をモットーに、日々弁当をつくり、さまざまな人と交流して…。

邪神の弁当屋さん(1) (ヤンマガKCスペシャル)
戦争を引き起こした罰で、女神ソランジュはレイニーと名前を変えて、人間として一日一善をモットーに弁当屋を営んでいます。
人は埋められない隙間を代替えで埋めようとします、愛の代わりにお金、心の代わりに身体とか。でも、空腹だけは食べることでしか埋められません。だから彼女は弁当をつくり、人の一日の隙間を埋めているのです。
こんなユニークな設定の『邪神の弁当屋さん』は、読んでいると不思議と胸の奥に温かいものが残ります。大げさな救済ではなく、昼休みの短い時間に食べる弁当のような、小さな優しさが描かれているからかもしれませんね。
毎日ぎっしり弁当箱の隙間に料理をつめ込むレイニー、読み進むほど無性に四角い玉子焼きが食べたくなりました。
このように、神様でさえやり直しをしているのだから、人間が少しくらい不器用でも仕方がないですよね。もう一回がんばってみようかって、そんな気持ちにさせてくれる、胃袋に優しいコミックでした。
