忙しいときほど、仕事と物理的に距離を置く

宮沢氷魚さん
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数多くの作品に出演し、日々多忙を極める宮沢さんですが、プライベートとお仕事のバランスはどのようにキープしているのでしょうか。

「撮影期間中は仕事に集中しがちなので、オフはできるだけ仕事のことを考えない時間をつくるようにしています。たとえば、お風呂も忙しいときこそあえて銭湯に行ってみたり、少し午後に時間があるなら、電車や車に乗って1時間圏内の温泉に行ってみたり。遠出すると疲れるかもしれませんが、家にいると仕事や日々のやるべきことを考えてしまう。だからこそ、あえて遠くに行って、物理的に自分を仕事から遠ざけているんです」

また、「本気で作品に向き合うたびに、心も体も大きく消耗する」と語る宮沢さん。そんななか、自分を満たすために大切にしていることは?

「一度作品に関わると俳優としてすべてを捧げるので、体力も使うし、気持ち的に疲れちゃうこともあります。その結果、自分の中身が大きく削られたような気分になるので、撮影が終わるたびに力を入れているのが、失った部分を補うこと。たとえば、行ったことのない場所に行ったり、今まで断っていた誘いを受けてみたり。そうすると、意外な出会いや発見があるので、できる限り日々に新しい刺激を取り入れるようにしていますね」

すべてを忘れて「自分を主人公にする時間」を

宮沢氷魚さん

最後に、家事や育児、仕事で多忙を極めるESSE世代に向けて、宮沢さんにエールをもらいました。

「多分、日本のお母さんたちはすでにいろんな人に『がんばっているね』とさんざん言われていると思うんですけど、改めて言わせてください。本当に十分すぎるくらいみなさんはがんばっていると思います。だからこそ、目の前のタスクをいったん忘れて、少しでもいいから自分を主人公にする時間をもってほしい。自分と向き合う時間が、日本のお母さんたちにとって忙しい日々を乗り越える原動力になればと願っています」

<作品情報>
タイトル:『楓』
キャスト:福士蒼汰 福原遥 宮沢氷魚 石井杏奈 宮近海斗(Travis Japan) ほか
監督:行定勲/脚本:髙橋泉
原案・主題歌:スピッツ「楓」/音楽:Yaffle
(C)2025 映画『楓』製作委員会