年末はなにかと予定が重なり、気づけば“大掃除の時季”に突入。やらなきゃと思いつつ、忙しさに押されて先延ばし、外の寒さに腰が上がらない…という人も多いのでは? そんな年末掃除のストレスから解放されたのが、ライフオーガナイザーの尾花美奈子さん。思いきって“年末に大掃除をする”という習慣を手放し、掃除の仕方そのものを見直したことで、日々の家事がグッとラクになり、年末でもゆとりを保てるようになったといいます。今回は、尾花さんが実践した「大掃除をしなくてもすむ、仕組みづくり」を紹介します。

年末にゆとりをもつためにやめた大掃除とは…?
年末にゆとりをもつためにやめた大掃除とは…?
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「年末に大掃除をする」という考えをやめた

大掃除は「分散」と「軽減」でラクになる
大掃除は「分散」と「軽減」でラクになる

昔は12月に入ってから始めていた大掃除。当時はそれが当たり前だと思っていました。でも、ほかにも年賀状づくり、クリスマスやお正月の準備などやることはたくさん! やることが集中するとイライラしやすい私は、「どうにかして、このバタバタを減らせないか」と思うようになりました。心にゆとりがほしかったんです。

考えてみると、クリスマスやお正月と違って、大掃除は日付が決まっているわけではなく、いつやるか、どうやるかは自分次第。それなら、わざわざ忙しい時期にやる必要はありません。

そこで、大掃除を早めにスタートすることにしました。大掃除が大変なのは、あっちもこっちも念入り掃除をするからで、分散や軽減をすれば、ひとつずつは「単なる掃除」に過ぎません。

●掃除がラクになるやり方を知り、ラクにできる時季に変える

大掃除の大変さを減らすために、私が取り組んだことは次の2つです。

・ラクになるやり方に変える

・ラクにできる時期に変える

このポイントを心掛けて、大掃除の中でも、とくに5つの掃除を見直しました。

1:レンジフードはこまめに手入れすれば、掃除もスムーズに

1~2か月に1度のペースに頻度をチェンジ
1~2か月に1度のペースに頻度をチェンジ

1~2ヶ月に1度のペースで掃除をするように頻度を上げました(スマホにスケジュール登録)。なぜなら、ほかの場所の掃除で「こまめに掃除をした方がラク」と実感したからです。

<頻度を上げたメリット>

・べたつきが減った。炒め物をしたフライパンと同じぐらい

・スポンジ+食器用洗剤で落とせる

・強力な油汚れ落とし洗剤がいらなくなった

最初は大変に感じた各パーツの取り外しや取りつけも、まめにやると慣れてすぐにできるようになり、今では全然苦ではありません。これまで大変に感じていたのは、ときどきしか掃除をしないで手際が悪かったことが原因のように思えました。

べたつきの気になる溝には、キッチンペーハーを仕込む
ベタつきの気になる溝には、キッチンペーハーを仕込む

ベタつきやすい溝は、細長く折ったキッチンペーパーを敷いて、半年に1回ぐらいのペースで交換するようにしました。
キッチンペーパーに油分が吸収され、溝はべたつかずにサラサラ。キッチンペーパーを細長くする手間はありますが、べたつきと格闘することに比べたら楽勝です。
なお、Amazonやダイソーで売っている「レンジフードの溝用の油汚れ吸収テープ」を使うと、手間が省けますよ。

2:捨てるTシャツが出てきたら、窓ふきのタイミング

窓ふきは不要なTシャツを使って
窓ふきは不要なTシャツを使って

大掃除のときにやっていた窓ふきは、不要なTシャツやタオルが出たときにやるように変えました。というのも、「あとで掃除に使おう」ととっておいても使い切れずにたまってしまい、収納に苦戦していたのです。

「あとで」ではなく「その都度」掃除をするようにすると、掃除の間隔が短くなってひどく汚れることがなくなり、簡単に終わるから継続しやすいという好循環が生まれました。ウエスの収納も手放せます。

3:雨を味方につければ網戸はキレイになる

夕立などの雨を利用する
夕立などの雨を利用する

わが家で網戸掃除が大変だったのは、ベランダに水道がなく、何回も洗面所でバケツに水を汲(く)んで運ばなければならなかったからです。
そこで取り入れたのが、母から教わった「夕立などの大雨を利用する」ということでした。網戸を外して雨が当たる場所に立てておけば、びっしりついた汚れも雨が洗い流してくれるんです。
そのまま置いておけば乾き、市販の網戸掃除グッズも必要なく、水が入った重いバケツを何度も運ばずにすみ、究極のお手軽方法です。なお、強風のときは危険なのでやりません。