元銀行員の目線で感じた、交渉で押さえたいポイント
FP2級の資格をもち、元銀行員の経験がある私としては、住宅ローン金利交渉をとおして以下のことを感じました。
・銀行の金利は市場動向に連動して変動するため、金利上昇自体は仕方がない面もある
・「他行への借り換えも検討している」と伝えることで、銀行が条件見直しに前向きになりやすい
・銀行も預金や投信契約を取り扱うことにメリットがあるため、借り手に対して条件つき優遇を提示するケースもある
・交渉は「win-winの関係を築く場」と捉え、感情的にならず冷静に進める
さらに、条件つき優遇には慎重な確認が必要です。とくに積立投信など手数料や将来のリスクも伴うため、契約内容を十分に理解し、長期的な視点で判断することが重要です。
交渉は一種の「駆け引き」でもありますが、相手の事情を理解したうえで、感情的にならずに進めることが双方に納得のいく結果を得られるポイントだと実感しました。
わが家の場合は住宅ローンの金利が0.4%上がったとき、焦りつつも冷静に準備し、交渉した結果、0.3%に抑えることができました。これは、他行の借り換え条件を調べて具体的に提示したことがカギだと思います。
固定費見直しも合わせて考える
また、住宅ローンの金利交渉や借り換え検討だけでなく、通信費や保険、光熱費の見直しも同時に進めると効果的です。
FPの資格を所有し、元銀行員としての経験から言えるメリットは、固定費の見直しは「小さな積み重ね」が家計の安心につながることです。住宅ローンについても、交渉や借り換えの知識を身に付けるだけでも、家計の負担軽減につながる場合があります。
また、銀行への相談を怖がらず、「ひとまず相談する感覚」で臨むことも大切です。思いのほか親身に対応してくれることがあり、いい提案をもらえるケースも多いです。
ただし、この記事で紹介している内容はあくまで私の体験に基づくものであり、具体的な金融商品を勧誘するものではありません。金融商品にはそれぞれリスクや手数料があり、ご自身の状況に合わせて慎重に検討してください。
借り換えの費用や労力も伴いますし、交渉結果は人それぞれ異なります。まずはご自身の状況をよく整理したうえで行動してみてくださいね。