ESSE読者から寄せられたお悩みに、清水ミチコさんがお答え! 今回のお悩みは、困っている人を見かけたときの対応について。清水ミチコさんの回答をお届けします。
Q:さらっと手助けができない…どうすべきなの?
困っていそうな人を見かけても、「お手伝いしましょうか?」と言えません。さらっと声をかけられるようになりたいです。
ひよのすけさん(52歳・自営業)
A:じつは根っこでつながり支え合いたいと思っている
いつかロケで、一面のキノコの畑というものを見たことがあります。キノコ専門の先生とご一緒したのですが、キノコは不思議な生き物で、光合成をしないため植物ともちょっと違う存在で、しかも見えない土の中に強大なネットワークがあるのが特徴だそうです。
菌糸っていう見えない糸で、お互いを支え合っては静かにつながってるんですね。見える部分では他人と自分は関係ない、みたいな顔をしながら、根っこはつながって支え合おうと手をのばす。キノコって人間社会みたいですよね。よく観察するとなかなか捨てたもんじゃなくて、本音は結構支え合いたい。あなたのように人の役に立ちたいと思ってるんですよね。
私の友達が「いのちの電話」の手伝いをしてるのですが、一度こんなことがあったそうです。悩みの相談って明るい昼間はかかってこない。夕方以降とか深夜が多くなると。ところが話を聞く側も専門家とはいえ、あんまりな深刻さが深夜に重なると、さすがにメンタルをやられそうになる。そこでその友人は、アメリカなど海外に住んでる日本人に、電話のネットワークを頼んでみたんだそうです。日本は深夜でも、あっちは昼間。すると話を聞くのにも余裕ができ、冷静に愛を持って対処できることがわかったと。すごいアイデアですよね。専門家だからいつでも支えて当たり前、にしてないのがすばらしい。